最近読んだ本・フランス書

OCTAVE UZANNE『JEAN LORRAIN』(オクターヴ・ユザンヌ『ジャン・ロラン』)

OCTAVE UZANNE『JEAN LORRAIN―L’ARTISTE-L’AMI SOUVENIRS INTIMES LETTRES INÉDITES(ジャン・ロラン―芸術家でありまた友人 その思い出と手紙)』(Édouard 1913年、Facsimile Publisher 2016年) 1913年の初版のリプリント版。字がぼやけて読みにくい。フラ…

JEAN LORRAIN『LA MANDRAGORE』(ジャン・ロラン『マンドラゴラ』)

JEAN LORRAIN『LA MANDRAGORE』(LE CHAT ROUGE 2018年) フランス書を読むときは、原文を5分の1程度に要約しメモしながら読むようにしていますが、途中でパソコンが壊れたので、そのメモが全部消えてしまい、またやり直さないといけなくなりました。ただ、…

Jean Lorrain『VILLA MAURESQUE』(ジャン・ロラン『ムーア風別荘』)

Jean Lorrain『VILLA MAURESQUE』(LIVRE MODERNE 1942年) 向うの古本屋でよく見かけた「LE LIVRE MODERNE ILLUSTRÉ」というシリーズの一冊。MICHEL CIRYという人の挿絵がついていました。 ジョルジュ・ノルマンディの序文によると、ジャン・ロランの2作目…

JEAN RICHEPIN『LE COIN DES FOUS』(ジャン・リシュパン『狂気の縁』)

JEAN RICHEPIN『LE COIN DES FOUS―HISTOIRES HORRIBLES』(Le Chat Rouge 2011年) タイトルは、「au coin de feu(炉辺で)」をもじっています。前回読んだ『Les morts bizarres(風変わりな死)』よりはよくできていて、まだリシュパンは3冊しか読んでませ…

Jean Richepin『Les morts bizarres』(ジャン・リシュパン『風変わりな死』)

Jean Richepin『Les morts bizarres』(Arbre vengeur 2009年) リシュパンはこれまで『CONTES DE LA DÉCADENCE ROMAINE(羅馬頽唐譚)』(2017年9月29日記事参照)を読んだだけです。『Les morts bizarres』は、バロニアンがリシュパンの中でも高く評価して…

G.-O.CHÂTEAUREYNAUD『Singe savant tabassé par deux clowns』(G・O・シャトレイノー『二人の道化師に殴られる曲芸猿』)

GEORGE-OLIVIER CHÂTEAUREYNAUD『Singe savant tabassé par deux clowns』(ZULMA 2013年) このところシャトレイノーにはまっています。これで6冊目。この作品で2005年の「短篇ゴンクール賞」を受賞しているとありました。題名となっている「Singe savant t…

G.-O.CHÂTEAUREYNAUD『Le goût de l’ombre』(G・O・シャトレイノー『闇への愛着』)

G.-O.CHÂTEAUREYNAUD『Le goût de l’ombre』(Grasset 2016年) 7作品を収めた短篇集。シャトレイノーを読むのは5冊目です。「La Belle Charbonnière(美しき炭焼き女)」や『Les Messagers(使者)』のような神話的な雰囲気は後退して、どちらかというとト…

G.-O.CHÂTEAUREYNAUD『LE HÉROS BLESSÉ AU BRAS』(G・O・シャトレイノー『腕を負傷した英雄』)

GEORGE-OLIVIER CHÂTEAUREYNAUD『LE HÉROS BLESSÉ AU BRAS』(BABEL 1999年) 15篇からなる短篇集。うち一篇「Essuie mon front, Lily Miracle(額を拭いてくれ、リリー・ミラクル)」は、読んでいるうちに聞いたことがある話のような気がしてきて、調べてみ…

Claude Seignolle『La Malvenue』(クロード・セニョール『異子』)

Claude Seignolle『La Malvenue』(Phébus 2000年) これまで読んだセニョール作品のなかでは最高作と思います。物語の展開がとても興味を惹くようにできていて、これが日本語なら巻措く能わずというところでしょう。フランスの横溝正史、あるいは夢野久作か…

CLAUDE SEIGNOLLE「Le Rond des Sorciers」(クロード・セニョール「呪術師たちの輪舞」)ほか

CLAUDE SEIGNOLLE『Le Rond des Sorciers』(PHÉBUS 1993年) CLAUDE SEIGNOLLE『LES CHEVAUX DE LA NUIT et autres récits cruels』(marabout 1967年)(『夜の馬車―残酷譚集』) 2冊も並べていますが、実際に読んだのは、『Le Rond des Sorciers』15篇の…

CLAUDE SEIGNOLLE『HISTOIRES VÉNÉNEUSES suivi de LA BRUME NE SE LÈVERA PLUS』(クロード・セニョール『毒のある物語集―「もう霧は晴れることはない」併載』)

CLAUDE SEIGNOLLE『HISTOIRES VÉNÉNEUSES suivi de LA BRUME NE SE LÈVERA PLUS』(MARABOUT 1976年) 新年初のフランス書。クロード・セニョールを読んでみました。セニョールを読むのは、『HISTOIRES ÉTRANGES(不思議な話)』を読んで以来(2010年12月31…

Marcel Brion『L’ermite au masque de miroir』(マルセル・ブリヨン『鏡面の隠者』)

Marcel Brion『L’ermite au masque de miroir』(Albin Michel 1982年) 前回読んだ『Le Journal du visiteur(訪問者の日記)』よりさらに晩年の作。RomanでもRécitでもなく、Capriccioと銘うたれているとおり、脈絡が茫洋としたものになっています。『Le J…

:Marcel Brion『Le journal du visiteur』(マルセル・ブリヨン『訪問者の日記』)

Marcel Brion『Le journal du visiteur』(Albin Michel 1980年) マルセル・ブリヨン最晩年84歳のときの作品です。もともとブリヨンの小説は、展開が少なく冗長な印象がありますが、この小説はとくに、年寄りからくどい話を聞かされるように、少しずつ変化…

:ALBERT SAMAIN『AUX FLANCS DU VASE』(アルベール・サマン『壺絵集』)

ALBERT SAMAIN『AUX FLANCS DU VASE』(GEORGES CRÈ ET Cie 1914年) サマンを読むのは、短篇集『Contes(物語)』以来二冊目(2017年8月10日記事参照)。サマンの生前出版された第二作品集の再刊です。25篇の本編と、付録として、この詩集のために書かれた…

:jean louis bouquet『MONDES NOIRS』(ジャン=ルイ・ブーケ『闇の世界』)

jean louis bouquet『MONDES NOIRS』(UNION GENERALE D’EDITIONS 1980年) 初めてパリのブラッサンス広場古本市へ行った時に買った本。この本を買うときに、店の人が「この本は面白い。いい作家だ」と聞きもしないのに喋ってきたことを覚えています。ブーケ…

:G・O・CHÂTEAUREYNAUD『La Belle Charbonnière』(G・O・シャトレイノー『美しき炭焼き女』)

G・O・CHÂTEAUREYNAUD『La Belle Charbonnière』(Bernard Grasset 1976年) 『Les Messagers(使者)』に引き続き読んでみましたが、期待にたがわず、ますますシャトレイノーが好きになりました。いろんな趣向の短篇が10篇集められています。いずれもどこか…

:G・O・CHÂTEAUREYNAUD『Les Messagers』(G・O・シャトレイノー『使者』)

G・O・CHÂTEAUREYNAUD『Les Messagers』(Bernard Grasset 1974年) シャトレイノーを読むのは『LE KIOSQUE ET LE TILLEUL(東屋と菩提樹)』(2013年9月2日記事参照http://d.hatena.ne.jp/ikoma-san-jin/20130902/1378091138)という短篇集に次いで2冊目。…

:YVES RÉGNIER『Les Ombres』(イヴ・レニエ『影』)

YVES RÉGNIER『Les Ombres』(Bernard Grasset 1963年) 昨年オークションで落札したディスプレイ用11冊一括2000円のうちの一冊。Baronianの『Panorama de la littérature fantastique de langue française(フランス幻想文学展望)』の「詩的幻想作家」の章…

:André HARDELLET『Le Parc des Archers』(アンドレ・アルデレ『アルシェの園』)

André HARDELLET『Le Parc des Archers』(Jean-Jacques Pauvert 1977年) アルデレを読むのは『LE SEUIL DU JARDIN(庭園の入口)』に続いて2回目(2016年5月10日記事参照http://d.hatena.ne.jp/ikoma-san-jin/20160510/1462843107)。前作『LE SEUIL DU JA…

:FRANZ ELLENS『LA PENDULE EMPIRE suivi de trois contes exemplaires』(フランツ・エランス『帝政様式の置時計と3つの教訓的短篇』)

FRANZ ELLENS『LA PENDULE EMPIRE suivi de trois contes exemplaires』(L’AMITÉ PAR LE LIVRE 1964年) 続いて、またフランツ・エランスの短篇集。「教訓的」という訳がいいかどうか不安ですが、いずれも悲恋、悲劇で終わる作品です。相変わらず、文章の読…

:FRANZ HELLENS『LES MARÉES DE L’ESCAUT』(フランツ・エランス『エスコー川の潮』)

FRANZ HELLENS『LES MARÉES DE L’ESCAUT』(ALBIN MICHEL 1953年) エランスの作品を読むのはこれで3冊目。8つの短篇(うち3篇は連作になっている)が収められています。以前読んだ短篇集『FANTÔMES VIVANTS(幽霊のような人々)』も、実際に幽霊が登場する…

:REMY DE GOURMONT『Une Nuit au Luxembourg』(レミ・ド・グールモン『リュクサンブール公園の一夜』)

REMY DE GOURMONT『Une Nuit au Luxembourg』(MERCURE DE FRANCE 1923年) Luxembourgという言葉を知ったのは、学生の頃、ネルヴァルの詩「Une Allée du Luxembourg」からでした。初めてパリに行った時も真っ先にリュクサンブール公園を訪れたことを思い出…

:GASTON LEROUX「La double vie de Théophraste Longuet」(ガストン・ルルー「テオフラスト・ロンゲの二重生活」)

/// GASTON LEROUX『ROMANS FANTASTIQUES Ⅱ』(ROBERT LAFFONT 1964年) 生田耕作旧蔵書。648ページもある大部の本のうち314ページを占める大作。この本は他に「Le fauteuil hanté(呪われた椅子)」「L’homme qui a vu le diable(悪魔を見た男)」「Le coe…

:ÉMILE HENRIOT『AVENTURES DE SYLVAIN DUTOUR』(エミール・アンリオ『シルヴァン・デュトゥールの冒険』)

ÉMILE HENRIOT『AVENTURES DE SYLVAIN DUTOUR―CONTÉES PAR LUI-MÊME』 (エミール・アンリオ『シルヴァン・デュトゥールの冒険―告白録』)(LES PETITS-FILS DE PLON ET NOURRIT) エミール・アンリオは、アンリ・ド・レニエを中心とした文学グループにいた…

:JEAN RAY『LA CITÉ DE L’INDICIBLE PEUR―Roman policier ou roman d’épouvante?』(ジャン・レイ『とんでもない恐怖の町―推理小説それとも恐怖小説?』)

JEAN RAY『LA CITÉ DE L’INDICIBLE PEUR―Roman policier ou roman d’épouvante?』(MARABOUT 1971年) ジャン・レイは翻訳で大昔に『幽霊の書』、『マルペルチュイ』、『新カンタベリー物語』、『ウィスキー奇譚集』を読みましたが、フランス書は初めて。こ…

:HENRI DE RÉGNIER『Couleur du Temps』(アンリ・ド・レニエ『時の色』)

ルリュール中表紙 HENRI DE RÉGNIER『Couleur du Temps』(MERCURE DE FRANCE 1908年) ヤフーオークションで購入したもの。demi-reliure(一部革装丁)の美しい本。この本は1908年刊ですが、全体は4部に分かれていて、それぞれ「LE TRÊFLE BLANC(白いクローバー…

:HENRI DE RÉGNIER『LES BONHEURS PERDUS』(アンリ・ド・レニエ『消え失せた幸福』)

ルリュール風 HENRI DE RÉGNIER『LES BONHEURS PERDUS』(MERCURE DE FRANCE 1924年) この本はヤフー・オークションで買ったもの。一見ルリュールされているように見えますが、カバーをかけただけで、中は普通の仮綴じ本に紙のカバーがかかったまま。ルリュ…

:Jean Lorrain『Le vice errant』(ジャン・ロラン『さまよえる悪徳』)

Jean Lorrain『Le vice errant』(J.-C.Lattès 1980年) パソコンが壊れていちばん被害があったのが、この本の記録。いつもフランス語の本を読むときには、内容を簡単に日本語に直して書き留めるようにしています。でないと、なかなか思い出せないからです。…

:JEAN RICHEPIN『CONTES DE LA DÉCADENCE ROMAINE』(ジャン・リシュパン『羅馬頽唐譚』)

JEAN RICHEPIN『CONTES DE LA DÉCADENCE ROMAINE』(SÉGUIER 1994年) 昨年、ジベール・ジョゼフで買った新刊本。リシュパンを読んだのは初めて。日本では短篇がいくつか紹介されている程度で、あまりなじみがない作家と思います。廣瀬哲士の『新フランス文…

:FRANZ HELLENS『herbes méchantes et autres contes insolites』(フランツ・エランス『悪意ある草―奇想短篇集』)

FRANZ HELLENS『herbes méchantes et autres contes insolites』(marabout 1964年) 昨年パリの古本屋「L’amour du NOIR」で購入。フランツ・エランスはこれまで『FANTÔMES VIVANTS(幽霊のような人々)』という本しか読んでいません(2011年7月22日記事参…