2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

吉田敦彦『天地創造神話の謎』

吉田敦彦『天地創造神話の謎』(大和書房 1985年) 引き続き、吉田敦彦を読みました。この本は『天地創造99の謎』(サンポウブックス、1976年)に加筆・増補したものということなので、前に読んだ二冊よりは古いものです。オイディプス神話の構造分析や南米…

水の都の古本市とたにまち月いち古書即売会など

今月は二つの古書市を覗いてきました。ひとつは、3月中旬の「水の都の古本市」で、二日目がうまく大阪の麻雀会と当ったので行ってきました。二日目ともなると、朝なのに客の姿は少なく、のんびりと見ることができました。室内が暗く、私の視力では背文字が読…

吉田敦彦『神話の構造』

吉田敦彦『神話の構造―ミト‐レヴィストロジック』(朝日出版社 1978年) 前回読んだシンポジウムの報告と違い、学術的で、扱っているテーマも専門的な話題になり、難しくなっています。内容は、4つの論文から成り、そのいずれもが副題にあるように、レヴィ=…

Claude Seignolle『La Malvenue』(クロード・セニョール『異子』)

Claude Seignolle『La Malvenue』(Phébus 2000年) これまで読んだセニョール作品のなかでは最高作と思います。物語の展開がとても興味を惹くようにできていて、これが日本語なら巻措く能わずというところでしょう。フランスの横溝正史、あるいは夢野久作か…

吉田敦彦ほか『神話学の知と現代』

吉田敦彦+山崎賞選考委員会『神話学の知と現代―第8回哲学奨励山崎賞授賞記念シンポジウム』(河出書房新社 1984年) 山崎賞というのは、哲学者の山崎正一が大学退職金の一部を基金として、哲学の研究で優れた業績を上げつつある人の将来の研究に期待する意…

神話の本二冊

大林太良『神話の系譜―日本神話の源流をさぐる』(講談社学術文庫 1997年) 大脇由紀子『徹底比較 日本神話とギリシア神話』(明治書院 2010年) 引き続き神話に関する本を読んでいきます。前回も書きましたが、酒を飲みながら、ギリシア神話と日本神話が似…

藤縄謙三『ギリシア文化と日本文化』

藤縄謙三『ギリシア文化と日本文化―神話・歴史・風土』(平凡社 1994年) 飲んでいて、ギリシア神話と日本神話の類似について喋っていたら、また興味が湧いてきて、その関連の本を読んでみました。藤縄謙三という名前は学生時代から知っていて、たしか『ホメ…