2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

DANIEL MALLINUS『MYRTIS et autres histoires de nuit et de peur』(ダニエル・マリニュス『ミルティス―夜と恐怖の物語集』)

DANIEL MALLINUS『MYRTIS et autres histoires de nuit et de peur』(marabout 1973年) この本は昔の思い出深いパリ古本ツアーで、「L’Amour du Noir」という店を見つけて爆買いをしたうちの1冊(2012年7月16日記事参照)。 Maraboutの幻想小説叢書はライ…

「ユリイカ 特集:空中庭園」

「ユリイカ 特集:空中庭園」(青土社 1996年) 建築のテーマからの流れで、これからしばらく庭についての本を読みたいと思います。まず建築と庭の両要素を兼ね備えた空中庭園から。というのはバビロンにあったという空中庭園は幾重にも層をなした露壇に土を…

建築に関する本二冊

函 中 植田実『真夜中の家―絵本空間論』(住まいの図書館出版局 1989年) 澁澤龍彦『城―夢想と現実のモニュメント』(白水社 1981年) 異質な二冊ですが、建築関連で同時期に読んだので、一緒に取りあげました。『真夜中の家』は先日読んだ『真夜中の庭』の…

Jacques Sternberg『Le coeur froid』(ジャック・ステルンベルグ『冷酷』)

Jacques Sternberg『Le coeur froid』(CHRISTIAN BOURGOIS 10/18 1973年) ジャック・ステルンベルグは、シュネデールの『フランス幻想文学史』でもバロニアンの『フランス幻想文学展望』でも取り上げられている作家ですが、いずれにもこの作品への言及はあ…

幻想の建築に関する二冊

坂崎乙郎『幻想の建築』(鹿島出版会 1969年) 「ユリイカ 特集:幻想の建築―〈空間〉と文学」(青土社 1983年) 「幻想の建築」という題のある本を二冊読んでみました。片方は、建築に関連した幻想美術について、塔、回廊、室内、庭園、牢獄、宮殿、大伽藍…

「詩と詩論 無限」のバックナンバー3冊ほか

「詩と詩論 無限」は、特集形式を採用し、その分野の第一人者や気鋭の論者を集めて集中的に議論するという編集スタイルで、その後の「詩と批評 ユリイカ」などにつながっているように思います。驚くのは、文学臭が濃くかなりマイナーなテーマなのに、一般企…