2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Marcel Brion『Les Vaines Montagnes』(マルセル・ブリヨン『辿り着けぬ峰々』)

Marcel Brion『Les Vaines Montagnes』(Albin Michel 1985年) 久しぶりにまたブリヨンを読んでみました。これで17冊目。Vaines Montagnesの訳が難しい。単純に訳すと「虚しい山々」となりますが、これでは意味がよく分からないし、山というのが平凡すぎま…

郡司正勝『和数考』

郡司正勝『和数考』(白水社 1997年) 宮崎興二の数尽くしのような記述が面白かったので、数に関する本を本棚から引っ張り出してきました。20年ほど前に一度読んだことのある本ですが、まったく忘れているので再読しました。20年前の読書ノートでは、「博覧…

森豊『聖なる円光』

森豊『聖なる円光』(六興出版 1975年) 形についていろいろ読んできましたが、この本でいったん終えます。今回は、円が象徴する図像として、聖像の頭部や背後を飾る円光を取りあげた本です。日本に仏教が渡来してからの光背の形がどのように移っていったか…

篠田知和基『日本文化の基本形〇△□』

篠田知和基『日本文化の基本形〇△□』(勉誠出版 2007年) 篠田知和基の形についての本は、以前、『ヨーロッパの形―螺旋の文化史』(2011年7月7日記事参照)を読んで以来。その本と同じく、いろんな例証が次から次へとくり出されてきますが、違う例があるよう…

宮崎興二のかたちに関する本二冊

宮崎興二『プラトンと五重塔―かたちから見た日本文化史』(人文書院 1987年) 宮崎興二『なぜ夢殿は八角形か―数にこだわる日本史の謎』(祥伝社 1995年) 『プラトンと五重塔』を先に読みました。ずいぶん前にタイトルに惹かれて買っていた本。先日読んだ「…