2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

Jean Lorrain『Le Poison de la Riviera』(ジャン・ロラン『リヴィエラの毒』)

Jean Lorrain『Le Poison de la Riviera』(LA TABLE RONDE 1992年) 今はなき天牛書店堺筋本町店で買った古本。ロラン最後の作品のようですが、序文で、ティボー・ダントネが衝撃的な事実を暴いています。それはロラン研究の第一人者として、伝記も書き、死…

ジャン・ロラン『ポルトレ集』ほか

今月は古本買いを若干抑え気味にしました。なかでは、オークションで買った下記が値段は高いが、珍しいもの。 JEAN LORRAIN『Portraits Littéraires et Mondaines』(BAUDINIÈRE、1926年11月、4142円)→人物の紹介をするポルトレで、レニエ、ドールヴィイ、…

朱 捷『においとひびき』

朱 捷『においとひびき―日本と中国の美意識をたずねて』(白水社 2001年) 引き続き香りについての本。今回は、中国人で日本在住の研究者が、日本の匂いと中国の響きに関する感じ方考え方の比較を行ったものです。来日して、「におい」に関する微妙な使い方…

北原白秋晩年の二冊

北原白秋「香ひの狩猟者」(『白秋全集23』〔岩波書店 1986年〕所収) 北原白秋『薄明消息』(アルス 1946年) 先日読んだ塚本邦雄編『香―日本の名随筆48』に収められていた白秋の文章がすばらしかったので、「香ひの狩猟者」を読み、さらに同時期に書かれた…

何かの気配を感じさせる音楽 その④

「何かの気配を感じさせる音楽」は、しばらく間が空いてしまいましたが、フランス篇を書こうとして、持っていなかったCDなどを買って聞いたりしている間に時間が過ぎてしまいました。まだほかにも聞けてない曲もありますが、切りがないので。また新しい発見…

塚本邦雄絡み、香りの本二冊

塚本邦雄『芳香領へ―香気への扉』(ポーラ文化研究所 1983年) 塚本邦雄編『香―日本の名随筆48』(作品社 1988年) 塚本邦雄が香りについて書いた本と、塚本邦雄が香りに関する随筆を編集した本の二冊です。『芳香領へ』は、芳香の花、悪臭の花、香辛料とな…