2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

精神病理的観点からのボードレール論二冊

サルトル佐藤朔訳『ボードレール』(人文書院 1966年) 松井好夫『ボードレール―生涯と病理』(煥乎堂 1969年) 今回は、ボードレールの生涯を精神分析的視点で追った評論を読みました。サルトルのボードレール論は、詩作品にはほとんど触れず、手紙や覚書を…

PIERRE LOTI『LES TROIS DAMES DE LA KASBAH―CONTE ORIENTAL』(ピエール・ロチ『三人のカスバの女―東洋譚』)

PIERRE LOTI『LES TROIS DAMES DE LA KASBAH―CONTE ORIENTAL』(CALMANN-LÉVY 発行年不詳) 4年ほど前セーヌ河岸の古本屋で買った本。「LES TROIS DAMES DE LA KASBAH」、「PASQUALA IVANOVITCH(パスカーラ・イヴァノヴィッチ)」、「UN VIEUX(老人)」、…

ボードレール論二冊

ゴーティエ田邊貞之助譯『ボードレール論―附・ゴーティエ論』(創元社 1948年) アルベエル・チボオデ笹森猛正譯『ボオドレエル論』(白水社 1941年) 本国の人たちによるボードレール論。ゴーチェはボードレールと10歳上で親交があり、『悪の華』の献辞も受…

古本の師であった友人逝く

学生時代からの友人で、古本の師匠でもあったびわこのなまずさんが亡くなりました。このブログを始めたのは彼がミクシィで日記を綴っているのを知り、やり方を教えてもらったことがきっかけでした。均一本のなかからいかに味のある本を釣り上げるかが古本漁…

ボードレールの概説書二冊

セシェ/ベルトゥ齋藤磯雄訳『ボードレールの生涯』(立風書房 1972年) パスカル・ピア福永武彦訳『ボードレール』(人文書院 1966年) ボードレールについての本を読んでいこうと思いますが、まずは、海外の翻訳本から。ボードレールについての基本的な情報…

J.M.A.Paroutaud『LA DESCENTE INFINIE』(J・M・A・パルトゥー『無限の下降』)

J.M.A.Paroutaud『LA DESCENTE INFINIE』(on verra bien 2016年) 新刊で取寄せた本。パルトゥーを読むのは、『LA VILLE INCERTAINE(さだかでない町)』(2011年8月29日記事参照)と『Le Pays des Eaux(水の国)』(2016年12月25日参照)に引き続いて、こ…