2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

:杉捷夫『フランスだより その他』

杉捷夫『フランスだより その他』(東京学風書院 1959年) 『世界紀行文學全集 フランス』を読んで面白かった人の著書を続けて読んでいます。がこの本は少々失望してしまいました。というのは、文学者の割に、政治や社会の動向についての関心が強すぎて、肝…

:CLAUDE FARRÈRE『LA SONATE À LA MER』(クロード・ファレール『海のソナタ』)

CLAUDE FARRÈRE『LA SONATE À LA MER』(FLAMMARION 1952年) 何年か前、パリの古本屋の店頭均一コーナーで見つけた本。ファレールの晩年に書かれた作品のようで、「NUIT TURQUE(トルコの夜)」「L’ILE AUX IMAGES(心のなかの島)」「RÊVE ET CAUCHEMAR(…

:竹中郁『巴里のてがみ』

竹中郁『巴里のてがみ』(編集工房ノア 1986年) 引き続き日本の文人のフランス報告で、今回は竹中郁。1928年から30年までパリに滞在していたようです。この本は、その時パリの芸術界の動向を日本に知らせた通信「巴里だより」と、帰国後パリでの生活を思い…

:岩田豊雄『脚のある巴里風景』

岩田豊雄『脚のある巴里風景』(白水社 1932年) なかなかしっかりした造本で、紙質もよく、大きい割に本が軽い。白水社のこの頃の出版物には同様の印象があります。また各ページにタイトルどおり脚の飾りが添えられているのが面白い。 岩田豊雄は獅子文六の…

:ルバイヤート本二冊ほか

学生時代『千夜一夜物語』や『ルバイヤート』を読んで、中近東趣味に浸っていたのがぶり返して、定年前からまたぼつぼつと各種翻訳本を集め始めました。ルバイヤートも16冊(仏訳2冊含む)ほどになりましたが、今回またオークションで新たに2冊増えました。 …

:村松嘉津『巴里文學散歩』『續巴里文學散歩』

///村松嘉津『巴里文學散歩』(白水社 1959年) 村松嘉津『續巴里文學散歩』(白水社 1959年) 引き続き村松嘉津を読んでいます。今回は彼女の代表作とも言える二冊。前にも書きましたが、野田宇太郎氏と親交があったようで、なるほどと頷けます(ちなみに野…

:CLAUDE FARRÈRE『Dix-sept Histoires de Marins』(クロード・ファレール『船乗りの物語17話』)

CLAUDE FARRÈRE『Dix-sept Histoires de Marins』(PAUL OLLENDORFF 1914年) 何年か前、京都勧業館古本市の百円均一コーナーで買ったもの。ファレールを読むのは『L’autre côté...―CONTES INSOLITES(彼岸―奇譚集)』(2011年10月14日記事参照http://d.hate…