2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

高藤由明『匂い遊びの博物誌』

高藤由明『匂い遊びの博物誌』(現代出版 1986年) しばらく香りについての本を読みます。これはボードレールの詩に南洋の果実や香料の単語がたくさん出てきたので興味が湧いたからです。最初は読みやすそうな本からと思い、「メディアジャーナリスト」と紹…

川島昭夫の二冊

川島昭夫『植物園の世紀―イギリス帝国の植物政策』(共和国 2020年) 川島昭夫『植物と市民の文化』(山川出版社 1999年) ともに私の古本の師であり友人であった川島昭夫さんの本。『植物園の世紀』は遺著ですが、収められた論稿を実際に執筆した時期は1989…

二つの古本市をはしご、浜松の古本屋など

買った古本の話の前に、古本の師でもあった友人が今年2月に亡くなり、その形見分けとしていただいた本を紹介します(2月11日記事参照)。 小栗虫太郎『黒死館殺人事件』(新潮社、昭和10年5月、―)→松野一夫装幀 そのときも書きましたが、この本は大学時代に…

山田兼士とヒドルストンのボードレール論

山田兼士『ボードレールの詩学』(砂子屋書房 2005年) J・A・ヒドルストン山田兼士訳『ボードレールと「パリの憂愁」』(沖積舎 1991年) これで、ボードレールについて書かれた単行本で私の所持しているものは最後です。今年1月から半年間ずっとボードレー…

J.M.A.Paroutaud(パルト)の作品

J.M.A.Paroutaud『PARPAILLOTE et autres contes cruels(パルパイヨット―ほか残酷譚集)』(on verra bien 2020年) J.M.A.Paroutaud「Petit traité de ma médecine(療法小概論)」(『LE PAYS DES EAUX(水の国)』on verra bien 2018年、所収) この二冊…

ベンヤミン『ボードレール』

ヴァルター・ベンヤミン川村二郎/野村修/円子修平訳『ボードレール』(晶文社 1975年) そろそろボードレール関係の本を読むのにも疲れてきました。頭が朦朧としてきたのか、意味がつかめない文章がたくさんありました。とくに「セントラル・パーク」の箴言…