2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

:渡辺照宏『不動明王』

渡辺照宏『不動明王』(朝日選書 1988年) このところ家内のお供で奈良近辺の寺社へ行くことが多いですが、仏像を見ても、如来や菩薩、四天王や明王、十二神将などいろいろ種類があってよく分からず、またしばらくするとどの寺に何があったかすっかり忘れて…

:チャイコフスキーと同世代のロシア音楽家

音楽の話題が途切れていますので、無理やり書いてみます。最近コンサートに行かないうえに、CDを聴く習慣も薄れ、大阪への行き帰りに電車で聴くぐらいになってしまいました。そんな状態で、今お気に入りは『TCHAIKOVSKY FOR CELLO』(ARTE NOVA)というCD、…

:嵐の前の静けさか

一昨日、大阪天満で小学生時代の友人たちとの飲み会があり、待ち合わせまでに恒例の堺筋本町T書店を皮切りに、天神橋筋の古本屋を何軒か梯子しました。何冊か候補はあれど、W買いの予感があり控えてしまいました(3冊のうち1冊は持ってなかったので残念)。2…

:吉田健一の幻想小説

富士川義之編『日本幻想文学集成 吉田健一』(国書刊行会 1992年) 以前、吉田健一の小説を何冊か所持していましたが、ろくすっぽ読みもせず、文章が読みにくいからと処分してしまいました。『怪奇な話』や『金沢』、『絵空ごと』だったように思います。今に…

:吉田健一の二冊

/// 吉田健一『詩と近代』(小澤書店 1975年) 吉田健一『汽車旅の酒』(中公文庫 2015年) 引き続き吉田健一を読んでいます。今回は、文学評論と随筆の変な組合せ。『詩と近代』は後年の作品でまともになってきたからか、私が吉田健一の文章に慣れてきたの…

:天神さんの古本まつりと四天王寺秋の大古本祭り他

先週金曜日、天神さんの古本まつりと四天王寺秋の大古本祭り初日に行ってまいりました。ネットでどちらを先に見るのがいいかという話題が出ていたようですが、われわれ古本仲間では、少なくとも百円均一コーナーに関する限り、天神さんのほうがよいという評…

:J.CAZOTTE『LE DIABLE AMOUREUX』(カゾット『恋する悪魔』)

J.CAZOTTE『LE DIABLE AMOUREUX』(Le club français du livre 1951年) 1845年にLÉON GANIVET社から出た本の復刻。 ネルヴァルの序文が90頁、本文189頁、ジャン・リシェの解説が11頁。ÉDOUARD DE BEAUMONTの挿絵が200点あり、このヴィネットが何とも魅力的…

:吉田健一のヨーロッパ論二冊

/// 吉田健一『ヨオロッパの世紀末』(新潮社 1971年) 吉田健一『ヨオロッパの人間』(講談社文芸文庫 1994年) 吉田健一はこれまで敬遠していて、『書架記』と『ロンドンのパブ』ぐらいしか読んでなかったと思います。今回読んでみて、またあらためて文章…