2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

:柳宗玄(やなぎむねもと)の本二冊

/// 柳宗玄『秘境のキリスト教美術』(岩波新書 1967年) 柳宗玄『かたちとの対話』(岩波書店 1992年) ふとした気まぐれで、『かたちとの対話』を読み始めると、とんでもなく面白い。引き続いて『秘境のキリスト教美術』を取り出して読んでみると、これが…

:芳賀徹・平川祐弘・亀井俊介・小堀桂一郎編講座比較文学2『日本文学における近代』

芳賀徹・平川祐弘・亀井俊介・小堀桂一郎編講座比較文学2『日本文学における近代』(東京大学出版会 1973年) この本は東京大学教養学部の比較文学比較文化出身の先生を中心とした論文集で、八冊のシリーズの二巻目です。森亮の翻訳詩論「『於母影』から『…

:大阪の古本屋めぐり報告

下鴨神社の古本市へ行った翌日、東京から来ていた古本仲間一人と大阪の古本屋めぐり。まず天神橋筋商店街から。早く着きすぎてT書店店頭で開店時間前から待機。 三木原浩史『シャンソンはそよ風のように―フランス紀行・文化断想』(彩流社、96年2月、700円)→…

:平岡敏夫『夕暮れの文学』

平岡敏夫『夕暮れの文学』(おうふう 2008年) 「夕暮れ」を切り口に日本の近代文学について論じた珍しい本です。この本の前に『〈夕暮れ〉の文学史』を書いていて、その本の補足あるいは事後譚として書かれているようですが、残念ながらその本は読んでおり…

:下鴨納涼古本まつり

今年も、古本仲間と下鴨神社の古本まつり初日に行ってまいりました。 午前中はなんとか曇天ながら雨は降らず、お目当ての本屋の均一本を中心に回りました。 まずK文庫の300円均一棚で、比較的新しいきれいな本を3冊ゲット。 松浦寿輝『半島』(文藝春秋、04…

:多田智満子『神々の指紋―ギリシア神話逍遥』

多田智満子『神々の指紋―ギリシア神話逍遥』(筑摩書房 1989年) 先日から引き続いて、多田智満子さんのエッセイを読んでみました。これで多田智満子のエッセイの単行本は『字遊自在ことばめくり』を除いて全部読んだことになります(の筈)。『字遊自在ことば…

:ライン河の伝説に関する本

/// ←函←中ユゴー榊原晃三編訳『ライン河幻想紀行』(岩波文庫 1985年) 松宮順『ラインの傳説』(ソフィア書房 1962年) ヴィクトル・ユゴー根岸純訳『美男と美女の伝説』(パロル舎 1996年) 次にどの本を読むかを選ぶのが楽しい時間でもあり、また思い悩…

:MAURICE RENARD 『L’INVITATION À LA PEUR』(モーリス・ルナール『恐怖への招待』)

MAURICE RENARD 『L’INVITATION À LA PEUR』(TALLANDIER 1958年) この本も生田耕作旧蔵書。 ルナールの本は昨年の『LE VOYAGE IMMOBILE SUIVI D’AUTRES HISTOIRES SINGULIÈRES』(2011年8月11日記事参照)に続いて2冊目。 このルナールという人はなかなか…