2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

J.-H.ROSNY AINÉ『LA FEMME DISPARUE』(J=H・ロニー兄『消えた女』)

J.-H.ROSNY AINÉ『LA FEMME DISPARUE』(COSMOPOLITES 1925年?) 幻想小説アンソロジーでよく掲載されているロニー兄の作品です。以前、『L’ÉNIGME DE GIVREUSE(ジヴリューズの謎)』という分身を扱った超自然的小説を読んだことがありますが(2022年11月5…

矢内原伊作『顔について』

矢内原伊作『顔について―矢内原伊作の本 1』(みすず書房 1986年) 前回読んだ清水茂『詩と呼ばれる希望』の解説で、担当編集者が、矢内原伊作と清水茂がともに雑誌「同時代」の同人であり、深い交友があったことについて触れていたこともあり、架蔵してい…

清水茂『詩と呼ばれる希望』

清水茂『詩と呼ばれる希望―ルヴェルディ、ボヌフォワ等をめぐって』(コールサック社 2014年) フランスを舞台にしたエッセーを読んでいたら、なぜか清水茂を読みたくなりました。この本は、清水茂のフランス滞在を題材にした初期エッセイとは違って、副題に…

EDMOND JALOUX『LA FIN D’UN BEAU JOUR』(エドモン・ジャルー『好日の終わり』)

EDMOND JALOUX『LA FIN D’UN BEAU JOUR』(ARTHÈME FAYARD 1930年) エドモン・ジャルーを読むのは初めて。廣瀬哲士の『新フランス文学』で、アンリ・ド・レニエの弟子筋と紹介されていたので、読んでみました。「LE LIVRE DE DEMAIN」という叢書の一冊で、…

フランスを舞台にしたエッセー二冊

赤瀬雅子『フランス随想―比較文化的エセー』(秀英書房 2007年) 西出真一郎『木苺の村―フランス文学迷子散歩』(作品社 2010年) フランスへ行くにも、まだロシアの上を飛べないので時間はかかるし、航空料金も高くなってるし、おまけに円安でホテル代も高…

翻訳に関する本二冊

芳賀徹編『翻訳と日本文化』(山川出版社 2000年) 鴻巣友季子『明治大正 翻訳ワンダーランド』(新潮新書 2005年) これまで読んできたのよりは、出版年の新しい本です。これまでとは違った新たな視点があるのが特徴。『翻訳と日本文化』では、書籍にとどま…