2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

谷川雁『大地の商人』

谷川雁『大地の商人』(母音社 1954年) イロジスム(非論理性)の観点から詩を読んでいます。前回取り上げた石原吉郎と同様、若き日情熱を燃やした谷川雁の詩を再読してみました。この本は最近、と言っても今から10年ほど前に買ったものです。昔読んでいた…

二階武宏の木口木版画

先日、地元のケーブルテレビを見ていたら、私好みの木口木版画の紹介があったので、覗いてきました。これは、「学園前アートフェスタ2019」という催しの一つとして展示されていたものです。この催しは、奈良の学園前駅周辺の自治連合会と学校(帝塚山学園)…

石原吉郎の三冊

「現代詩読本 石原吉郎」(思潮社 1978年) 『石原吉郎詩集』(思潮社 1969年) 『新選石原吉郎詩集』(思潮社 1979年) 日本の現代詩の続き。イロジスムの観点から、高木敏次や貞久秀紀の先達である詩人たちを読んでいきたいと思います。まずは石原吉郎から…

ドン・ジョヴァンニとゲルンスハイムのヴァイオリン協奏曲

しばらくぶりで音楽の話題。今年の後半は、モーツァルトのオペラ「ドン・ジョヴァンニ」とゲルンスハイムのヴァイオリン協奏曲にはまっておりました。ドン・ジョヴァンニは8月末に予定していたドイツ旅行で、ベルリンでドイッチュ・オーパーの公演を見ること…

イロジスムの詩集二冊

髙木敏次『私の男』(思潮社 2015年) 『貞久秀紀詩集』(思潮社 2015年) 定年後に、学生時分によく読んでいた日本の現代詩をまた読み始めましたが、なかなか昔のようには心に突き刺さるような詩が見当たりません。私の知らないだけで、なかには気に入る詩…

百万遍秋の古本まつりほか

先週、京都知恩寺で行われた秋の古本市初日に行ってまいりました。いつものように出町柳から百万遍の途中にある臨川書店の大安売り路上即売会に立ち寄り、下記を購入。 中込純次『文学に現れたパリ』(三笠書房、78年2月、100円) Anna de Noailles『L’Offra…