2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

:旅の本つづき『放浪旅読本』

種村季弘編『放浪旅読本』(光文社 1989年) いろんな旅の記録を集めたのを読んでみました。といっても「放浪旅」というのがテーマなので、普通の旅とは少し違っています。「放浪」というからもう少し呑気なぶらぶら旅を予想していましたが、力いっぱい出し…

:ようやくアスタルテ書房へ

一昨日、アスタルテ書房へ行ってきました。開店時間の2時半に到着しましたが開いていず、また空振りかと猛暑の中しばらく道で見張っておりましたら、それらしき人が建物の中に入って行ったので、少し間を置いて店に入りました。その後すぐお客さんが続々と入…

:ヴィエニアフスキを聴く

久しぶりに音楽の話題。先週末、大阪でヴィエニアフスキのヴァイオリン小品のコンサートがあり、珍しいことなので出かけました。 ヴィエニアフスキは、ひと頃、ヴァイオリン協奏曲の1番と2番を、例によってギトリスの演奏でよく聴いていました。2曲ともすば…

:旅の本二冊

///玉村豊男『旅する人』(中公文庫 1995年) 池内紀『異国を楽しむ』(中公新書 2007年) 今年は町内会の役をおおせつかっているので、長期旅行は何となく行きにくく、せめて読書で気分を味わいたいと、旅の本を読んでみました。旅行そのものを考えた本から…

:Régnier『Esquisses Vénitiennes』(レニエ『ヴェニス風物誌』)初版入手ほか

挿絵本熱がまだ続いています。オークションで標記の本を落札しました。 Henri de Régnier/ Maxime Dethomas挿画『Esquisses Vénitiennes』(L’ART DÉCORATIF、1906年4月、1600円) かなり傷んで状態がよくないので安く落札できたのだと思います。ぼろぼろの…

:Aloysius Bertrand『GASPARD DE LA NUIT』(アロイジウス・ベルトラン『夜のガスパール』)

Aloysius Bertrand『GASPARD DE LA NUIT―Fantaisies à la manière de Rembrandt et de Callot』(Les Fermiers Généraux 1956年) カロの版画について読んだ延長で、「レンブラント、カロ風の幻想曲」という副題を持つ本書を読んでみました。今回は翻訳が出…

:ジャック・カロに関する本一冊

成瀬駒男『ルネサンスの謝肉祭―ジャック・カロ』(小沢書店 1978年) ジャック・カロという名前を初めて知ったのは、マーラーの交響曲第一番の第三楽章に「カロ風の葬送行進曲」という標題がつけられていたことからでした。当時マーラーの世界に少しでも縁の…

:Maurice Renard『Le papillon de la mort』(モーリス・ルナール『死神蛾』)

Maurice Renard『Le papillon de la mort』(Nouvelles éditions Oswald 1985年) 生田耕作旧蔵書。Stéphane Bourgoinによる序文と、13の短編が収められています。Bourgoinが序文で「鏡、並行世界、不死、予感、死など幻想文学のあらゆるテーマを扱っていて…