2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

:万足卓『泉の詩―ドイツ詩評釈』(郁文堂 1980年)

昨年大阪古書会館の古本市で購入したもの。著者についてはまったく知りませんでしたが、思い切って購入してよかったと思います。 バロック期から現代までのドイツ詩の厖大な財宝のなかから、泉に触れた詩を取り上げ、独自の鑑賞眼をもって、自由闊達な解説を…

:GÉRARD PRÉVOT 『LE DÉMON DE FÉVRIER ET AUTRES CONTES FANTASTIQUES』(MARABOUT 1970年)(ジェラール・プレヴォー『2月の悪魔―幻想短編集』)

ベルギーのマラブ社幻想小説シリーズの1冊。これも学生時代購入の本。ずっと大事に読まずにおいていました。いま読んでみると、文章は難しい単語も少なく、比較的やさしい。 ネットで調べてみると、「幻想文学3号 特集:幻想純文学」に「ダム町の道化」(今回読…

:アレクサンドル・デュマ鈴木豊訳『赤い館の騎士』(角川文庫 1972年)

ポルトガル旅行の帰りの飛行機のなかで読了。長旅にはうってつけのぶ厚さと面白さです。 大昔古本屋で200円で買っていたものですが、734ページもあり、コストパフォーマンスは最大級。 物語は、フランス革命の真っ只中という不安定な時代が舞台で、主人公モ…

:たにまち月いち古書即売会ほか

先週金曜日、大阪古書会館で行なわれた標記古書市へ行ってまいりました。 昼過ぎに到着したら、会場は朝から滞留しているとおぼしきお客さんでけっこう一杯の状態。 第一書房の『ポオ全集』全五巻が比較的安値1万5千円で出ていましたが結局買わず、いつも…

:山中哲夫『ヨーロッパ文学 花の詩史―詩にうたわれた花の意味』(大修館書店 1992年)

『フランス幻想文学の総合研究』で書かれていた文章が気に入ったので、積読になっていた本を取り出して読んでみました。この本でも文章はたいへん読みやすく、気取りもおごりもなくて好感が持てました。 この本は、花にまつわる詩をとおしてヨーロッパの文学…

:弁天町ORC200古本祭ほか

先週は、弁天町の古本祭り初日、久しぶりに古本を堪能してきました。 弁天町古本祭りが不作のような予感がして、先に480円均一初日の堺筋本町T書店へ寄りましたが、正解でした。とくにこの2冊。 /// 西條八十『詩作の傍らより』(新潮社、大正14年1月、480…

:ポルトガルの奇怪な図像

5月の末から6月上旬にかけてポルトガルへ行ってきました。 その時に見た不思議な彫り物や図柄をご紹介します。 まずは建物の壁に飾られた彫り物から。 これはシントラのペーナの宮殿の本殿入口の上にあった彫り物です。入場する人を威嚇するかのような奇怪な…

:篠田知和基他『フランス幻想文学の総合研究』(国書刊行会 1989年)

しばらく旅行に出かけていましたので、間が空いてしまいました。旅行前に読んだものなので、すでに記憶が遠のいていますが、ご紹介します。 随分前に買っていて積読のままになっていたもの。篠田知和基(6編)の他に、山中哲夫(2篇)、田中義廣、中島廣子…