2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

坂井信夫の詩集二冊

坂井信夫『影の年代記』(弓立社 1979年) 坂井信夫『レクイエム』(七月堂 1983年) 坂井信夫についてはまったく知りませんでしたが、4年ほど前、神戸の古本市で、『レクイエム』を手に取り、架空の町をテーマとした散文詩のようだったので、購入したのが始…

時里二郎の二冊

函 中 時里二郎『胚種譚』(湯川書房 1983年) 時里二郎『翅の伝記』(書肆山田 2003年) この人の詩集は入手が難しくて、この2冊しか読んでませんが、2冊に共通しているのは、『胚種譚』には北川健次という人の銅版画、『翅の伝記』には勝本みつるという人…

粕谷栄市の詩つづき

粕谷栄市『鄙唄』(書肆山田 2004年) 粕谷栄市『轉落』(思潮社 2004年) 粕谷栄市『遠い川』(思潮社 2010年) 古河文学館編『粒来哲蔵と粕谷栄市』(古河文学館 2006年) 前回に引き続き、粕谷栄市を読みました。これで、入手困難の最新作(と言っても201…

四天王寺秋の大古本祭りと天神さんの古本まつりほか

秋の古本市シーズンたけなわ、上記の二つの古本市を覗いてきました。まず四天王寺の古本祭りは、二日目に行きました。初日は雨だったのと、この日3連休初日の土曜日だったので、大賑わい。 10時前に到着、100円均一台で、下記2冊。W買いを覚悟だったが、幸い…

Frédérick Tristan『Dieu, l’Univers et madame Berthe』(フレデリック・トリスタン『神と宇宙とベルト夫人』)

Frédérick Tristan『Dieu, l’Univers et madame Berthe』(FAYARD 2002年) 10年ほど前のパリ古本ツアーで、ジベール・ジョゼフ書店で買ったもの。フレデリック・トリスタンを読むのは初めて。たぶんトリスタン作品は一篇も翻訳が出てないはずです。名前を知…

粕谷栄市の現代詩文庫二冊と『鏡と街』、『化体』

『粕谷栄市詩集』(思潮社 1976年) 『続・粕谷栄市詩集』(思潮社 2003年) 粕谷栄市『鏡と街』(思潮社 1992年) 粕谷栄市『化体』(思潮社 1999年) やはり異界が多く舞台となっている粕谷栄市の散文詩を2回に分けて読もうと思います。まず初回は、処女詩…