2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

:柳宗悦の工藝に関する本二冊

/// 柳宗悦『工藝』(創元社 1941年) 柳宗悦『私の念願』(不二書房 1942年) 『民藝四十年』に引き続いて、柳宗悦の工藝に関する本二冊を読んでみました。両方とも同じ頃の出版ですが、『工藝』が比較的戦時色の強くなった昭和15年以降のものが中心なのに…

:オークションはほどほどに

このところオークションで私の好みのジャンルの本が大量に安く出ていたので、入札を繰返し半分程度落札できました。なかでは、珍しいところで。 「海 41」(海の会、77年11月、500円) 薄っぺらい雑誌ですが、鶴岡義久の鈴木漠論「〈風景論〉を読んで―わが漠論…

:GÉRARD PRÉVOT『CELUI QUI VENAIT DE PARTOUT et autres contes fantastiques』(ジェラール・プレヴォ『いたるところから現れたもの―幻想短編集』)

GÉRARD PRÉVOT『CELUI QUI VENAIT DE PARTOUT et autres contes fantastiques』(MARABOUT 1973年) ジェラール・プレヴォは二年前にも、『LE DÉMON DE FÉVRIER ET AUTRES CONTES FANTASTIQUES (2月の悪魔―幻想短編集)』を読んだことがあります。(2011年6月…

:松本民芸館に触発されて

先日、信州松本に古本ツアーに行った折り(9月11日記事参照http://d.hatena.ne.jp/ikoma-san-jin/20130911)、「松本民芸館」の展示品の素晴らしさに感激し、蒐集を行なった丸山太郎氏の書いたものを土産として買いました。両冊とも館内に展示もされていて、…

:文豪怪談傑作選二冊

/// 東雅夫編『文豪怪談傑作選 川端康成集 片腕』(ちくま文庫2006年) 東雅夫編『文豪怪談傑作選 芥川龍之介集 妖婆』(ちくま文庫 2010年) 二人の作家の怪奇的趣向のある作品を読み比べてみました。芥川のほうが7年早く生まれています。二人の怪異への傾…

:松本古本ツアー決行

昨年、金沢古本ツアーに行った東京の友人とふたたび松本の古本屋をまわりました。松本は落ち着いた大人の雰囲気の町で、とても気に入りました。洒落た看板のかかっているお店が目につき、飲み屋もオーセンティックなバーが多くありました。少し中心から離れ…

:文学における「向う側」

国文学研究資料館編『文学における「向う側」』(明治書院 1985年) 二年ほど前、古本屋で買った本。不思議なタイトルだったので、なにかなと思って手に取ってみると、平川祐弘、芳賀徹両氏が、それぞれ桃源郷について書いていたので購入したもの。 国文学研…

:GEORGES-OLIVIER CHÂTEAUREYNAUD『LE KIOSQUE ET LE TILLEUL』(ジョルジュ=オリヴィエ・シャトレイノー『東屋と菩提樹』)

GEORGES-OLIVIER CHÂTEAUREYNAUD『LE KIOSQUE ET LE TILLEUL』(BABEL 1997年) 昨年のパリでの購入本。はじめて読む作家です。この人の名も、マルセル・シュネデールの『フランス幻想文学史』で知りました。「今日の幻想」という現代作家を紹介した最後の章…