2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧
梶浦正之『現代仏蘭西詩壇の検討』(肇書房 1944年) いくつか驚いたことがありますが、まず1944年という敗戦色が出てきている戦時下で、こんなのんびりした、しかも敵国の文化についての本が出版されていたこと。次に梶浦正之という著者について聞いたこと…
しばらく安い本を立て続けに買うことができたので、気を良くして高い本にも手を出してみました。価格の制約を外すと結構いい本があるものです。 まずオークションで下記の本。100円で出ていて、まさかそのまま落札はしないだろうと思っていたのが、すんなり…
ジュール・ユレ平野威馬雄訳『詩人たちとの対話―フランス象徴詩人へのアンケート』(彌生書房 1980年) 象徴主義についての評論で必ずといっていいほど引用される基本文献。原書は、当時の64名の文学者に対して行われたインタヴュー・アンケートをまとめたも…
ジェイムス・L・キューゲル荒木亨訳『象徴詩と變化の手法』(東海大学出版会 1981年) 30年近く前に読んで好印象を持った記憶がありますが、内容は忘れていたので、象徴主義詩シリーズには欠かせないと再読してみました。一言でいえば、これまで読んできた…
JEAN LORRAIN『LA DAME AUX LÈVRES ROUGES』(L’Harmattan 2001年) 「Collection Les Introuvables(未発見叢書)」の一冊。これは入手困難になっている著作を復刻出版するシリーズ。この作品は、ジャン・ロランが1888年に夕刊紙「エコードパリ」に連載し、…
加藤美雄『フランス象徴詩研究―セーヴ、ランボー、コルビエール、マラルメ』(駿河台出版社 1979年) 研究誌に寄稿した論文を集めたもので、いささか学術論文の悪い面が目につきました。文献への言及が多く、その紹介にページを割いており、注釈の量がすごい…
1月10日にカナダに発注した本が予定の期限を過ぎても届かなかったので、発注先の古本屋に問い合わせ、何回かやり取りした結果、途中で紛失したという結論に達し、全額払い戻しをしてもらうことになりました。海外古本ネットの強力な検索エンジン(http://www…
JEAN LORRAIN『LE CRIME DES RICHES』(BAUDINIÈRE 発刊年不詳) 4年ほど前にパリで買った本。その時小包で送ろうとして、箱の重量オーバーとかで、替わりに麻袋のようなものに放り込まれたため、家に届けられたときには表紙も剥がれボロボロになっていたも…