2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

:怪物・幻想博物誌二冊

/// 荒俣宏『怪物の友―モンスター博物館』(集英社文庫 1994年) 澁澤龍彦『幻想博物誌』(河出文庫 1983年) 荒俣宏『怪物の友』は積読の一冊。澁澤龍彦『幻想博物誌』はこの文庫本が出た直後に一度読んでいて2回目。案の定ほとんど覚えておりませんでした。…

:ダヴィドフのチェロ協奏曲第1番

昨年の秋以降、音楽の話題が途切れているので。 最後の話題は19世紀ロシアの音楽で、フィッツェンハーゲン、ダヴィドフ、ルビンシテインらについて書きました。最近気づいたことですが、正確にはフィッツェンハーゲンはドイツ、ダヴィドフはラトヴィア生まれ…

:「ユリイカ 幻想の博物誌」

高山宏ほか「ユリイカ 特集:幻想の博物誌」(青土社 1993年) どうやら1980年代後半から90年代にかけて怪物ブームが起こっていたみたいです。このところ読んでいる幻獣本もだいたいその間に出版されています。この雑誌で荒俣宏、高山宏の両宏氏が書いている…

:MARCEL BRION『LE CAPRICE ESPAGNOL』(マルセル・ブリヨン『西班牙綺想曲』)

MARCEL BRION『LE CAPRICE ESPAGNOL』(Gallimard 1929年) ブリヨンの小説処女作。オデオン座広場の古本屋dilettanteの店頭均一棚で5ユーロで売られていた見っけもの。ブリヨンの文章はもともとそんなに難しい部類ではないし、知らない単語もそう多くは出て…

:神戸サンボーホール大古書市ほか

本日、古本仲間一名と標記古書市へ行ってまいりました。朝10時から途中休憩を挟んで昼3時まで、その後三宮センター街をぶらぶらしたので、どっと疲れてしまいました。購入本は5冊のみ。 ヴィック・ド・ドンテ富樫櫻子訳『人魚伝説』(平凡社、93年11月、500…

:怪物・幻獣評論アンソロジー二冊

/// 若桑みどりほか『怪物―イメージの解読』(河出書房新社 1991年) 安達史人ほか『幻獣の原型と変容』(北宋社 1986年) 前者は5名、後者は10名の著者による論文集。両書の雰囲気が対照的で、前者は緻密な文献渉猟にもとづいた学術論文の体裁であるのに対…