2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

:Philippe Jullian『LES MAUVAIS PAUVRES』(フィリップ・ジュリアン『たちの悪い貧乏人』)

Philippe Jullian『LES MAUVAIS PAUVRES』(Olivier Orban 1985年) 生田耕作旧蔵書。著者については、長らく評論家と思っていましたが、5,6年前東京古書会館の洋書市でこの本を見つけて、はじめて小説も書いていると知りました。Ghislain de Diesbachによる…

:W・デ・ラ・メア『死者の誘い』

W・デ・ラ・メア田中西二郎訳『死者の誘い』(創元社 1958年) デ・ラ・メアを続けて読みたいと思います。学生の頃に買ったものですが、読んだ記憶がないし、読後の日付も書いていないので、途中で投げ出したか、読んでいないかです。新書版の世界恐怖小説全…

:古本買い欲減退か

何度も書くことですが、歳とともに、本に対する好奇心も所有欲も薄れてきたと見えて、なかなか本を買うところまで行かなくなりました。以前は安ければ手あたり次第といった感じでしたが。この調子だと、ブログのタイトルも「古本ときどき音楽」から「ときど…

:W・デ・ラ・メア『恋のお守り』

W・デ・ラ・メア橋本槇矩訳『恋のお守り』(旺文社文庫 1981年) デ・ラ・メアの短篇小説を10編収めています。とくに気に入った作品は、「クルー」、「奇妙な店」、「オール・ハロウズ大聖堂」の3篇。「恋のお守り」というタイトルと表紙の絵から、ファンタ…

:バシュメット&モスクワ・ソロイスツのコンサート

/// 久しぶりに音楽の話題。先週10日にいずみホールであった標記コンサートがなかなか面白かったので書いてみます。最前列に座ったので音が大きくはっきり聞こえ、とくに低弦の音がお腹の底にずんずんと響いて心地よいひと時が過ごせました。 お目当てはパガ…

:『罵倒文学史―19世紀フランス作家の噂の真相』

アンヌ・ボケル+エティエンヌ・ケルン石橋正孝訳『罵倒文学史―19世紀フランス作家の噂の真相』(東洋書林 2011年) 象徴主義も含めた文学史で気楽に読める本をと取り出しました。案の定、作家たちのいろんな逸話が収められていて、読んでいる間とても楽しい…

:ヴェルレエヌ『呪はれた詩人達』

ヴェルレエヌ鈴木信太郎譯『呪はれた詩人達』(創元社 1951年) 象徴主義シリーズ。いよいよ大御所の本を取り出してみました。当然学生時分に読んでるはずの本ですが、買ったのもつい10年ぐらい前の話。「呪われた詩人達」として、ランボー、マラルメ、ヴェ…

:MAURICE MAGRE『LE MYSTÈRE DU TIGRE』(モーリス・マーグル『虎奇縁』)

MAURICE MAGRE『LE MYSTÈRE DU TIGRE』(ALBIN MICHEL 1927年) このブログにときどきコメントを頂いているティグル・モリオンさんのお勧めで、読んでみました。邦題もモリオンさんのをそのままいただきました。というのは「虎の神秘」や「虎の秘密」では少…