2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

:モーリス・ポンス中村知生訳『マドモワゼルB』

モーリス・ポンス中村知生訳『マドモワゼルB』(早川書房 1976年) 先日読んだ『LA MAISON DES BRASSEURS(ビール醸造業館)』の印象が凄く、いまだにいくつかの情景がよみがえってきます。昔買って置いてあったこの本を書棚から引っ張り出して読んでみました…

:MAURICE PONS『la maison des brasseurs』(モーリス・ポンス『ビール醸造業館』)

左カバー MAURICE PONS『la maison des brasseurs』(denoël 1978年) 久しぶりに凄い小説を読んだという感じです。 構成が複雑で入り組んだ構造になっています。長編小説ですが、短篇的趣向の十二の章からなり、それぞれが物語として独立しています。各章の最…

:世紀末ミュンヘンに関する本三冊

/// 今泉文子『ミュンヘン倒錯の都―「芸術の都」からヒトラー都市へ』(筑摩書房 1992年) 山本定佑『世紀末ミュンヘン―ユートピアの系譜』(朝日選書 1993年) 宮下健三『ミュンヘンの世紀末―現代芸術運動の源流』(中公新書 1985年) (読んだ順) 世紀末…

:カゾット『惡魔の恋』ほか

今回ネットで購入したのは下記1冊のみ。 カゾット渡辺一夫/平岡昇共訳『惡魔の恋』(逍遥書院、昭和23年6月、1200円) 雑誌「幻想と怪奇」に連載されたものしか持っていないため、初訳本を購入。 以下は、大阪へ出る用事の度に、ちょこちょこと覗いた古本市や…

:ガストン・バシュラール饗庭孝男訳『大地と休息の夢想』

ガストン・バシュラール饗庭孝男訳『大地と休息の夢想』(思潮社 1970年) いよいよ四元素をめぐる想像力の書の最終巻。 この本の裏表紙に神戸六甲の宇仁菅書店のシールが貼られていて、昔神戸へ仕事に行った帰りによく立ち寄ったことを懐かしく思い出しました…

:CLAUDE FARRÈRE『Histoires de très loin ou d’assez près』(クロード・ファレール『とても遠い話とても近い話』)

CLAUDE FARRÈRE『Histoires de très loin ou d’assez près』(ERNEST FLAMMARION 1923年) 生田耕作旧蔵書の一冊。タイトルに惹かれて購入しました。ファレールの海外体験がもとになったと思われる異国小説集ですが、なんということのない話ばかりで、前に読…

:ガストン・バシュラール及川馥訳『大地と意志の夢想』

ガストン・バシュラール及川馥訳『大地と意志の夢想』(思潮社 1972年) 「火」については以前に読んでいるので、いよいよ四元素のイマージュ論も最後の「土」になりました。と言っても土については二分冊になっているので、あともう一冊読まないといけませ…

:ガストン・バシュラール小浜俊郎・桜木泰行訳『水と夢―物質の想像力についての試論』

ガストン・バシュラール小浜俊郎・桜木泰行訳『水と夢―物質の想像力についての試論』(国文社 1995年) 前回の『空と夢』に引き続いて、バシュラールの四大元素の物質的想像力に関する著作に挑戦してみました。『空と夢』同様美しい文章がいたるところにあり…