2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

:モーリス・ブランショ『アミナダブ』

モーリス・ブランショ清水徹訳『アミナダブ』(集英社 1968年) このところ幻想小説を読んでいます。ロブ=グリエ『迷路のなかで』(9月8日)に続いてのフランスのヌーボー・ロマン。文章の断片はとても魅力的ですが、読み終わってもよく分からないというの…

:ERCKMANN-CHATRIAN(エルクマン-シャトリアン) の2冊

/// Erckmann-Chatrian『Le requiem du corbeau-Contes fantastiques TomeⅠ』(L’ARBRE VENGEUR 2008年)(エルクマン-シャトリアン『鴉のレクイエム―幻想物語集Ⅰ』) ERCKMANN-CHATRIAN『HUGUES-LE-LOUP et autres contes fantastiques』(Marabout 1966年…

:オークション、ネット購入の陥穽

以前も一度書いたような気がしますが、オークションやネットで、本のタイトルや、著者の名前だけを頼りに買うと、どえらい失敗をすることがあります。今回も、『ブロッケン山の妖魔』の著者というだけで、下記の本を買いました。『山岳征服冒險記』というタ…

:日本の迷宮的小説2冊

/// 竹本健治『匣の中の失楽―新本格推理の原点』(講談社ノベルス 1991年) 大西巨人『迷宮』(光文社文庫 2003年) この2冊を同列に並べるのはとんでもないことでしょうが、たまたま同じ時期に読んだというだけで他意はありません。共通項は、大西巨人の作…

:日本の幻夢小説2冊

/// 森内俊雄『夢のはじまり』(福武文庫 1987年) 藤沢周『境界』(講談社 1998年) 次は日本の作家の作品ですが、何か脈絡があって選んだわけでもありません。たまたま最近買ったものから選んでみました。 森内俊雄は、むかし『真名仮名の記』を読んで、古…

:ロブ=グリエ平岡篤頼訳『迷路のなかで』

ロブ=グリエ平岡篤頼訳『迷路のなかで』(講談社文芸文庫 1998年) 「幻想小説」と書くともはや手垢がつき過ぎたという感じで、恥ずかしさが先立ってしまいますが、これからしばらく幻想小説を読んでいこうと思っています。ロジェ・カイヨワが定義した「現…

:古本購入フェイドアウトの時近づく?

もう64歳ともなると、いくら本を買っても、どのくらい読めるか分からなくなってきます。それは前からもある程度分かっていて、承知のうえで買い続けているわけですが、本の置場がいよいよなくなってきて、これまで古本に理解のあった家人からもついに、「そ…