2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

Maurice Magre『Nuit de haschich et d’opium』(モーリス・マーグル『ハシッシュと阿片の夜』)

Maurice Magre『Nuit de haschich et d’opium』(KAILASH 2010年) 前回のフランス書は大部の本でくたびれてしまったので、88ページの薄い本を読んでみました。初版は1929年、フラマリオンから出ていますが、この本は、再刊。インドのたぶんプリントオンデマ…

幻想美術の入門書

千足伸行監修、冨田章、新畑泰秀『すぐわかる画家別幻想美術の見かた』(東京美術 2004年) 本は手元にずっと置いておきたいという性分なので、ずっと図書館での貸し出しは利用しなくなっていましたが、最近ある用ができて他の本を借りたときに目に留まった…

土方巽の4冊

函中 土方巽『病める舞姫』(白水社 1983年) 土方巽/合田成男ほか「極端な豪奢・土方巽リーディング」(UPU 1985年) 土方巽『美貌の青空』(筑摩書房 1987年) 土方巽/筆録吉増剛造『慈悲心鳥がバサバサと骨の羽を拡げてくる』(書肆山田 1992年) 前回読…

Jacques Abeille『Les jardins statuaires』(ジャック・アベイユ『彫像の地』)

Jacques Abeille『Les jardins statuaires』(Attila 2010年) 章もなにもなく、ひたすら文章が続く573ページの長編。これまで読んだフランス語の本で最長です。要約を作りながら毎日少しずつ読みましたが、2か月半ぐらいかかり、要約は400字詰原稿用紙にす…

古希を前に、古本の買い方を考える

今年もあっという間に過ぎてしまい、いよいよ来年は古希を迎えることになりました。いつまでもだらだらと古本を買い続けるのもいかがなものかと、反省しつつも病気は治りません。せめて探求書中心に絞って、無駄なく、少々高くても買うというかたちに変えな…

吉岡実の詩集二冊

『吉岡実詩集』(思潮社 1968年) 『新選吉岡実詩集』(思潮社 1978年) 引き続いてイロジスムの詩、これも学生時分に心酔していた吉岡実です。シュルレアリスム詩と言えばいいのでしょうか、その手の難しさがあります。初期の詩について本人も北園克衛が格…