2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

年末の阪神百貨店の古書ノ市ほか

前回の古本の記事で、「年末最後の古本市」と書いていたのは、阪神百貨店の古書ノ市のことで、今回はBOOK&CAFEという名前に変わって、喫茶コーナーが併設されていましたが、出品古書店の顔触れは以前と変わってませんでした。四天王寺の古本市などと比べると…

『時間泥棒』と『時間衝突』

ジェイムズ・P・ホーガン小隅黎訳『時間泥棒』(創元SF文庫 1995年) バリントン・ベイリー大森望訳『時間衝突』(創元SF文庫 1994年) 似たようなタイトルの本。読んだ順番です。原書は『時間泥棒』1994年、『時間衝突』1973年と、『時間衝突』の方がかなり…

アリスン・アトリー『時の旅人』

アリスン・アトリー小野章訳『時の旅人』(評論社 1988年) 前回報告の近代的なSFのあとは、古風な味わいのタイムトラベル・ファンタジーです。アメリカSFと好対照の古色蒼然としたイギリスの伝統を感じさせられました。1939年に刊行されたと言いますから、…

ANDRÉ DHÔTEL『Les voyages fantastiques de JULIEN GRAINEBIS』(アンドレ・ドーテル『ジュリアン・グレヌビスの不思議な旅』)

ANDRÉ DHÔTEL『Les voyages fantastiques de JULIEN GRAINEBIS』(PIERRE HORAY 1958年) アンドレ・ドーテルは、大学時代に三笠書房から出ていた『遥かなる旅路(LE PAYS OÛ L’ON N’ARRIVE JAMAIS)』を翻訳で読み好きになった作家です。それで15年ほど前に…

タイムトラベルテーマの短篇集2冊

フィニイ、ヤング他/中村融編『時の娘』(創元SF文庫 2009年) P・J・ファーマー他/伊藤典夫・浅倉久志編『タイム・トラベラー―時間SFコレクション』(新潮文庫 1987年) フィニイのタイムトラベルものをずっと読んできましたが、次はタイムトラベルの短篇集…

ジャック・フィニイの2冊

ジャック・フィニイ山田順子訳『夢の10セント銀貨』(ハヤカワ文庫 1990年) ジャック・フィニイ福島正実訳『マリオンの壁』(角川書店 1975年) 引き続きフィニイを2冊読んでみました。いずれもタイムトラベルを扱った長編ですが、『夢の10セント銀貨』は多…