2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

:日本へ帰って古本熱冷めたか

パリ古本報告に熱中のあまり、日本での古本購入の報告が滞っておりました。 先月半ばに、オークションで一人の出品者から下記の本をまとめて購入。 栗田勇『フランス近代詩入門―附フランス詩法概要』(錬金社、昭和33年3月、250円)→これはあまり見たことの…

:多田智満子の花と樹に関する本二冊

/// 多田智満子『花の神話学』(白水社 1984年) 多田智満子『森の世界爺(せかいや)―樹へのまなざし』(人文書院 1997年) 多田智満子さんの詩はもちろん好きですが、散文についても『鏡のテオーリア』『魂の形について』以来、その暗喩に満ちた様々な形象が…

:辰野隆『ふらんす人』

辰野隆『ふらんす人』(講談社文芸文庫 1991年) この本は大きく二つの要素に分けることができます。ひとつは肩の凝らないエッセイ、もうひとつは本職にかかわる学術論文風の文章。もちろん前者に軍配は上がります。辰野隆の真骨頂は軽い味わいのエッセイに…

:アンリ・ド・レニエ志村信英訳『碧玉の杖』

アンリ・ド・レニエ志村信英訳『碧玉の杖』(国書刊行会 1984年) 最近読んだと言っても、読み終わってからもう一か月以上になります。おぼろげな記憶を頼りに。 アンリ・ド・レニエはずっと昔(40年以上にもなるか)に、『生きている過去』『燃え上がる青春』…

:パリ古本ツアー報告 第四弾

長きにわたったこのパリ古本ツアー報告も、いよいよ最後となりました。 パリ古本ツアー六日目と七日目は、中心部から少し離れた古本屋を、東回りと西回りで二日間費やして回りました。鹿島茂さんがどこかで書いていたように、パリの番地はとても分かり易く、…

:パリ古本ツアー報告 第三弾

パリ古本ツアー三日目は、日曜日で古本屋は全部閉まっているので、小雨のなかClignancourtクリニャンクール蚤の市へ。 最初は入口右手のヴェルネゾン地区に入りましたが、ここは狭い道が複雑に入り組んで迷路のような不思議な空間でした。何度も探し歩いて、…

:パリ古本ツアー報告 第二弾

航空便と手で持ち帰った本を整理し、報告をしようとしている最中に、なぜか船便がもう届いてしまいました。6月29日に送ったばかりなのに、10日ぐらいで着くものでしょうか。サービスで航空便にしていただけたのか。 それはさておき、案の定、頭陀袋のなかの…

:パリ古本ツアー報告 第一弾

しばらくお休みをいただいておりましたが、また再開します。 6月下旬から7月上旬にかけて、パリ古本ツアーを決行しました。11日間の滞在で、古本市のべ3か所、蚤の市2か所、古書店55軒、とセーヌ河岸古本屋台をまわりました。購入古本は105冊、新刊17冊、総…