2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

G.-O.CHÂTEAUREYNAUD『Le goût de l’ombre』(G・O・シャトレイノー『闇への愛着』)

G.-O.CHÂTEAUREYNAUD『Le goût de l’ombre』(Grasset 2016年) 7作品を収めた短篇集。シャトレイノーを読むのは5冊目です。「La Belle Charbonnière(美しき炭焼き女)」や『Les Messagers(使者)』のような神話的な雰囲気は後退して、どちらかというとト…

荒川紘『古代日本人の宇宙観』

荒川紘『古代日本人の宇宙観』(海鳴社 1981年) 引き続き荒川紘を読みました。この本のほうが古いようです。この分野の本はあまり読んだことがなかったので、初めて知ったことも多く、推理小説のようなわくわく感を感じるところもたくさんありました。古代…

神田の田村書店、天牛書店江坂店ほか

4月初旬に、昔お世話になった先生の文化勲章受章を祝う会があり、東京へ日帰りで行ってきましたが、ついでに神保町を少し回遊いたしました。古書モールと大島書店がなくなっていたのが寂しい。結局買ったのは、田村書店の2階だけ。 JEAN RICHEPIN『LES CARES…

荒川紘『東と西の宇宙観 東洋篇』

荒川紘『東と西の宇宙観 東洋篇』(紀伊國屋書店 2005年) 宇宙論の続き。この本は、インド、中国の宇宙論を古代から近代にいたるまで解説していますが、宗教思想史のようなところがあり、国の興亡や社会の変遷とともに記述していて、久しぶりに東洋史を勉強…

『古代の宇宙論』

C.ブラッカー、M.ローウェ編矢島祐利/矢島文夫訳『古代の宇宙論』(海鳴社 1978年) 『天地創造神話』からのつながりで、古代の宇宙論に関する本を読みました。古代エジプトからバビロニア、ユダヤ、中国、インド、イスラム、スカンジナヴィア、ギリシアな…

G.-O.CHÂTEAUREYNAUD『LE HÉROS BLESSÉ AU BRAS』(G・O・シャトレイノー『腕を負傷した英雄』)

GEORGE-OLIVIER CHÂTEAUREYNAUD『LE HÉROS BLESSÉ AU BRAS』(BABEL 1999年) 15篇からなる短篇集。うち一篇「Essuie mon front, Lily Miracle(額を拭いてくれ、リリー・ミラクル)」は、読んでいるうちに聞いたことがある話のような気がしてきて、調べてみ…