2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

:渡辺一民『フランス文壇史』(朝日選書 1976)

『フランスの誘惑』読了の勢いで、同じ著者の本を読んでみました。 この本の特徴は、著者自身も「文学作品を成立させた《場》についてのエッセー」と書いているように、いくつかの時代の局面を、社会的な背景や、文学者芸術家全体の動きのなかで捉えようとし…

:東京で古書市めぐり

先週末に東京まで遠征して古本市めぐりをしてきました。 東京古書会館の洋書市を皮切りに、五反田南部古書会館の本の散歩展、高円寺西部古書会館の好書会、池袋西口公園古本まつりの四ヶ所です。他に神保町T書店、K書店、古書Mなどにも立ち寄りました。 思い…

:Jean Lorrain『CONTES D’UN BUVEUR D’ÉTHER』

Jean Lorrain(ジャン・ロラン)『CONTES D’UN BUVEUR D’ÉTHER(エーテル中毒者の物語)』(marabout 1975) ページ数が少ない割には、字が詰まっていることもあり、時間がかかってしまいました。フランス語の本は何が書いてあったが概要をつけるようにして…

:オークションで「浪漫思潮」他

四天王寺、天神さん古本市の余韻がまだ覚めやらないままオークションにあれこれ手を出してしまいました。 14冊入札してそのうち7冊を落札しました。ちょうど5割の勝率です。 そのなかでは何と言っても下記の雑誌が珍しさでは群を抜いています。 早稲田大…

:渡邊一民『フランスの誘惑―近代日本精神史試論』(岩波書店、95年)

今橋理子さんの『異都憧憬』に続いて、日本とフランスをテーマにした本を読んでみました。 この本は、日本人がフランスへどういう思いを持っていたか、日本とフランスとの精神的な関係を明治期から戦後の60年代ぐらいまで追いかけています。今橋理子さんの本…

:四天王寺秋の大古本祭り、天神さんの古本まつり他

関西ではいよいよ秋の古本市シーズンが到来しました。 10月7日四天王寺、8日天神さんと、それぞれの初日に二日連続で出かけることとなりました。四天王寺は古本仲間3名と、天神さんは単独での参加です。それにしても、同じような時期に、そんなに離れている…

:アウトロウ伝2冊

/// 平野威馬雄『アウトロウ半歴史』(話の特集 昭和53年) 玉川信明『エコール・ド・パリの日本人野郎―日本アウトロー列傳2』(社会評論社 2005年) アウトロウというタイトルのついた本を2冊読みました。現在のこせついた世相を吹き飛ばすような豪快さに…

:大阪古書会館古本市ほか

しばらく古本購入報告が途絶えておりました。9月の前半から中旬にかけては、旅行もあり、古本活動が停滞していました。この期間では、大阪へ出たついでに大江橋のT書店で購入した下記4冊のみ。 樋口覚『三絃の誘惑―近代日本精神史覚え書』(人文書院、96年1…

:怪談本2冊 平山蘆江『蘆江怪談集』、東雅夫編『文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子』

/// 平山蘆江『蘆江怪談集』(ウェッジ文庫、2009年) 東雅夫編『文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子』(ちくま文庫、2008年) 夏も過ぎて季節はずれとなってしまいましたが、怪談本2冊を読みましたので、合わせて。 『蘆江怪談集』は以前から名のみ高く、探求…