2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

山内義雄『仏蘭西近代詩研究』ほか

今月は、先月よりは増えたもののほそぼそとした購入が続いています。すべてネットでの購入。変わったところでは、下記の3冊でしょうか。 山内義雄『仏蘭西近代詩研究』(金星堂、昭和8年1月、330円) 兼常清佐『与謝野晶子』(角川文庫、昭和33年3月、300円…

カイヨワ『夢の現象学』

ロジェ・カイヨワ金井裕訳『夢の現象学』(思潮社 1986年) これも25年ほど前に一度読んだ本。カイヨワは学生時代に京都の関西日仏学館で講演を聞いたことがありました。その後、『妖精物語からSFへ』、『幻想のさなかにー幻想絵画試論』、『詩法』など、訳…

Noël Devaulx『L’auberge Parpillon』(ノエル・ドゥヴォー『パルピヨン館』)

Noël Devaulx『L’auberge Parpillon』(GALLIMARD 1984年) 昨年読んだ『LA DAME DE MURCIE(ムルシアの貴婦人)』がものすごかったので(2022年4月5日記事参照)、シュネデールの『フランス幻想文学史』でも第一小説集でありかつ代表作として紹介されていた…

多田智満子『夢の神話学』

多田智満子『夢の神話学』(第三文明社 1989年) 新刊で出たときに読み、今回23年ぶりの再読。当時は、初めて聞くような話が多くて驚いたらしく、いろんなところに印をつけています。そうした話がこの本にあったことはすっかり忘れておりましたが、このとこ…

J・アラン・ホブソン『夢に迷う脳』

J・アラン・ホブソン池谷裕二監訳/池谷香訳『夢に迷う脳―夜ごと心はどこへ行く?』(朝日出版社 2007年) 夢の働きを脳の生理学的な探究から科学的に捉えようとした著作で、専門的なことは分かりませんが、かなり最新の知見を踏まえた新しい夢の位置づけがさ…

J・A・ハドフィールド『夢と悪夢』

J・A・ハドフィールド伊形洋/度会好一訳『夢と悪夢』(太陽社 1971年) また夢についての本。前回の『夢と死』に比べると、著者は幅広い知見を持ちバランスが取れていて、主張も明確です。また翻訳もこなれていて読みやすい。この本の主張をひとことで言えば…