2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

作家の書いた「日本の庭」二冊

室生犀星『日本の庭』(朝日新聞社 1943年) 立原正秋『日本の庭』(新潮文庫 1983年) 日本の庭についての本。同じ作家で、しかも二人とも寺で育ったという境遇も同じ。しかし印象がまるで違った本になっています。生きていた時代が異なるせいもありますが…

日本の庭についての本二冊

海野弘『都市の庭、森の庭―未知なる庭園への旅』(新潮選書 1983年) 奈良本辰也『京都の庭』(河出新書 1966年) いよいよ日本の庭が中心の本です。この二冊に共通するのは、アットランダムな個々の庭の探訪が主軸になっているところです。正面を切って、庭…

ほそぼそとネットでの購入続く

相変わらずコロナで外出もままならないなか、もっぱらネットで古本を買っております。最近の特徴は、アマゾンや「日本の古本屋」での発注が増えたことでしょうか。ヤフーオークションは、安値で落札ができるかもというオークションならではの楽しみもありま…

MAURICE MAGRE『CONFESSIONS』(モーリス・マグル『告白録』)

MAURICE MAGRE『CONFESSIONS―SUR LES FEMMES, L’AMOUR, L’OPIUM, L’IDÉAL, ETC... (告白録―女性、愛、阿片、理想など)』(BIBLIOTHÈQUE-CHARPENTIER 1930) マグルの晩年(といっても64歳の生涯で53歳のとき)の回想録。25篇からなり、前半は、若き日の作…

西沢文隆『庭園論Ⅰ』

西沢文隆『西沢文隆小論集2 庭園論Ⅰ―人と庭と建築の間』(相模書房 1975年) 庭についての本の続き。西洋から日本の庭の方に移行していきます。この本は、庭と建築の関係を空間の視点から論じているのが特徴で、西洋の空間にも目を配りつつ、日本の庭につい…

何かの気配を感じさせる音楽 その⑦ 

またしばらく音楽から遠ざかっておりました。「何かの気配を感じさせる音楽」のシリーズも、ロシアに始まり、フランス、ドイツと辿ってきて、そろそろネタも尽きてきましたので、今回の拾遺篇でいちおう最後にしたいと考えています。現代の作曲家と、上記以…