ほそぼそとネットでの購入続く

 相変わらずコロナで外出もままならないなか、もっぱらネットで古本を買っております。最近の特徴は、アマゾンや「日本の古本屋」での発注が増えたことでしょうか。ヤフーオークションは、安値で落札ができるかもというオークションならではの楽しみもありますが、いかんせん出品の量が少ない。「日本の古本屋」は値段は少し高めですが、的確に本が見つかります。アマゾンは安いですが、最近、検索で余計な本が大量に表示されるのがうっとうしい。

 「日本の古本屋」では、下記二冊。
『世界人生論集4』(筑摩書房、昭和38年11月、800円)→熊本の天野屋書店、トマス・ブラウンの「醫師の信仰」、バートン「恋愛病理学」など所収。
久世光彦『花筐―帝都の詩人たち』(都市出版、01年7月、770円)→キリン書房、北原白秋三好達治西條八十津村信夫萩原朔太郎など。
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 アマゾンの古本では、
リズ・ベリー田中美保子訳『月影の迷路』(国書刊行会、17年7月、630円)→イギリスの風景式庭園が舞台と知って。
ジュウ・ドゥ・ポゥム『パリの本屋さん』(ジュウ・ドゥ・ポゥム、08年5月、312円)→若干だが、古本屋、古本市も紹介されている。
久世光彦『悪い夢―私の好きな作家たち』(角川春樹事務所、95年10月、451円)
日仏演劇協会編『今日のフランス演劇Ⅰ』(白水社、66年10月、504円)→昔持っていたが売ってしまったらしく買い直し。イオネスコ、ゲルドロードなどが入っている。ゲルドロード「エスキュリアル」は学生時代上演を妄想して断念した思い出の作。
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 ヤフーオークションでは、最近ほとんど一つの出品者(Kanro30)から買っています。甘露書房という新丸子駅前の古本屋で、むかし二子玉川に住んでいたころ、ときどきお店を覗いたことがあります。詩歌とキリスト教本が充実していました。
井辻朱美歌集『水晶散歩』(沖積舎、01年2月、660円)→「われもまた異土の木の卓打ちながら来む世の綺羅のものがたりせむ」、「われ建てるゆゑにわれあり 百塔をめぐればむすうの風の穂の死者」など。
『スネークドリーム―蛇精の肖像』(北宋社、89年5月、913円)→蛇に関する伝承、詩・小説、評論を集成したもの。
エドゥアール・デュジャルダン鈴木幸夫/柳瀬尚紀訳『もう森へなんか行かない』(都市出版社、昭和46年9月、1111円)→象徴主義の作家で、「Les Hantises」という怪奇短篇集を書いている。
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 こちらの出品者(rasennyuh)も良書を格安で提供いただいてよく利用しています。森開社を設立された編集者のようです。
清水茂『詩集 光の眠りのなかで』(舷燈社、00年8月、800円)→とても洒落た造本。清水茂は中期以降、詩の静謐感が増しているように思う。
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 今回、古本ではありませんが、古河文学館の発行している展示会図録で、珍しいので取り上げました。二人は従兄弟同士で、粒来氏はすでにお亡くなりになっていますが、ともに古河市に住んでいたようです。
『粒来哲蔵と粕谷栄市』(古河文学館、平成18年10月、1000円)
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 10月は、四天王寺、天神さん、京都百万遍と野外古本市が続きます。楽しみです。