2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

:植村達男『神戸の本棚』

これは少し前に読んだ本の紹介。 ほんとに懐かしくなる本というのがあるものです。 テーマなどという以前に、個人の生と切っても切れない強いつながりを持つ本。これほど強い本はありません。東京本や地域誌などが根強い人気を保っているのは、そうした理由…

:バルトルシャイティス馬杉宗夫訳『異形のロマネスク』、馬杉宗夫『黒い聖母と悪魔の謎』

バルトルシャイティスの新刊とこの本を訳している馬杉宗夫の本2冊もあわせて読みました。 『異形のロマネスク』はとにかく凄い本です。 あまりの凄さに読み始めはわくわくしてどうなるかと思ったくらいでした。多少中だるみがあったのですが、その理由は翻訳…

:Marcel Brion(マルセル・ブリヨン)“De l’autre côté de la forêt(森の向こう側へ)”

マルセル・ブリヨン『森の向こう側へ』 2ヶ月近くかかってようやく1冊読み終えました。高い山に登った気分です。 まったく見たことのない単語はあまりない文章なのに、長文でどうも意味がつかみづらい。夢と現実の境を行ったり来たりするのみで、具体的な話…