2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

:杉山二郎『仏像』

杉山二郎『仏像―仏教美術の源流』(柏書房 1984年) 引き続いて杉山二郎を読んでいます。前回読んだ大仏の前史にあたる話で、仏教美術がどこで生まれたかについて書かれています。「仏像」というタイトルは誤解を招きやすいので、副題の方の「仏教美術の源流…

:杉山二郎『大仏以後』

杉山二郎『大仏以後』(学生社 1986年) 『大仏建立』の続編。大仏を造った後、鑑真和上の来日、実忠和尚による大仏の様々な補修工事、道鏡の登場など、いろんな事件が起こるさまを描いています。なかでも衝撃的なのは、せっかく大仏や王宮の諸施設を造った…

:緑の笛豆本4冊ほか

百万遍古本市と岡山古本ツアーが終わり、古本熱も下火になるかと思えばその反対で、オークションで次々に珍しいものが出ていて、あれこれ買ってしまいました。「緑の笛豆本」というのがたくさん出品されていて、その中から下記を格安にて入手。簡単な造りで…

:杉山二郎『大仏建立』

杉山二郎『大仏建立』(学生社 1986年) 杉山二郎の本は、骨組よりも枝葉の記述に面白味があり、どんどん話が広がって興味が尽きないところがあります。この本でも、冒頭、自らの学業に対する内省的な文章が連綿と続き、なかなか本題に入りません。問題意識…

:杉山二郎『極楽浄土の起源』

杉山二郎『極楽浄土の起源―祖型としてのターク・イ・ブスターン洞』(筑摩書房 1984年) 杉山二郎の本はこれまで、『遊民の系譜』『木下杢太郎』『オリエントへの情熱』の三冊を読んで、熱い語り口に感銘を受けたのを覚えています。今回は実は『大仏建立』と…

:MAURICE RENARD『?Lui?』(モーリス・ルナール『?彼か?』)

MAURICE RENARD『?Lui?』(G.CRÈS 1927年) モーリス・ルナールはこれで5冊目になります。長篇は初めて。何度か読み返してはじめて読解できるところもありましたが、音読している時に意味がスーと分かるというような易しい文章も多く、一日15頁のペースで…

:百万遍秋の古本まつりと岡山古本ツアーほか

秋は古本のシーズン。百万遍の古本まつりに重なるように岡山古本ツアーを挙行いたしました。というのはいつも一緒に地方の古本屋巡りをしている古本仲間が、東京から百万遍古本市に来たついでに、足を延ばして岡山へも行こうという算段。岡山シンフォニービ…