2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

G.-O.CHÂTEAUREYNAUD『LA FACULTÉ DES SONGES』(シャトレイノー『夢見大学』)

GEORGES-OLIVIER CHÂTEAUREYNAUD『LA FACULTÉ DES SONGES』(France-Loisirs 1983年) 引き続き、シャトレイノーを読みました。長編で、本作でルノードー賞というのを受けています。幻想小説ではなく普通の小説の体裁をしていますが、変わった味わいを醸し出…

田中仁彦『ケルト神話と中世騎士物語』

田中仁彦『ケルト神話と中世騎士物語―「他界」への旅と冒険』(中公新書 2004年) 読みやすい文章で、全体の骨子が明確、かついろんな物語が紹介されていたので、楽しく読めました。10年ほど前に、この本にも紹介されている『聖ブランダン航海譚』とか『沈め…

前田速夫『異界歴程』

前田速夫『異界歴程』(晶文社 2003年) とにかく「異界」という言葉のついている本をどんどん読んでます。この本は一種の奇書で、日本各地を経巡りながら、民衆の中の怪しげな信仰、特別部落など、日本の暗部の歴史に光を当てようとしています。全8話あり、…

大阪中之島美術館でモディリアーニ展を見る

もう先月の話ですが、奈良日仏協会の催しで、大阪中之島美術館で開館記念のモディリアーニ展を鑑賞する機会がありました。、中之島美術館と言えば、今から35年ぐらい前に、中之島の一画にあった財団に出向していたとき、当時の専務理事から中之島に美術館が…

久野昭の二冊

久野昭『死に別れる―日本人のための葬送論』(三省堂 1995年) 久野昭『異界の記憶―日本的たましいの原像を求めて』(三省堂 2004年) 久野昭の著書は、学生の頃に『魔術的観念論の研究』を読んで以来、何冊か買い集めましたが、難しそうなので読まずに積ん…

Châteaureynaud『Le Jardin dans l’île』(シャトレイノー『島の庭園』)

Georges-Olivier Châteaureynaud『Le Jardin dans l’île et autres nouvelles』(Librio 1996年) 久しぶりにシャトレイノーを読みました。シャトレイノーを読んだのはこれで7冊目。この短篇集は、比較的初期の短篇集で、10篇の作品が収められていますが、『…