2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

LÉON-PAUL FARGUE『haute solitude』(レオン=ポール・ファルグ『気高い孤独』)

LÉON-PAUL FARGUE『haute solitude』(GALLIMARD 1982年) 珍しくパリで新刊で買った本。原著は、1941年刊。何かの本で高い評価がされていたので、読んでみましたが、読み始めた途端、この本を選ぶのではなかったと後悔しました。散文詩なのでとてつもなく難…

澤井繁男『ユートピアの憂鬱』

澤井繁男『ユートピアの憂鬱―カンパネッラ「太陽の都市」の成立』(海鳴社 1985年) アルカディア、黄金時代の次はユートピアに関する本を読んでみました。都市生活者が現実を忌避して肥沃の地に憧れたのがアルカディアとすると、ユートピアは都市そのものを…

ハリー・レヴィン『ルネッサンスにおける黄金時代の神話』

ハリー・レヴィン若林節子訳『ルネッサンスにおける黄金時代の神話』(ありえす書房 1988年) ルネッサンス期に、黄金時代の神話がどのように受容されていたかを探究した本。前回の『牧歌』同様、分かりやすく、よくまとまっていて、かついろんな刺激的な議…

下鴨納涼古本まつりほか

先週、下鴨古本市の初日に覗いてきました。休日のため人出が多く、古本は見にくいわ、暑いわでぐったり。昼食は、古本仲間と、生ビールとから揚げ&ソーセージ。再び会場へ取って返し、1時間ほど見てから、また喫茶店へ。ソーダフロートで蘇りました。 そん…

マリネリ『牧歌』

ピーター・V・マリネリ藤井治彦訳『牧歌』(研究社 1973年) しばらく西洋の理想郷についての本を読もうと思います。東洋の理想郷としては、桃源郷が文学や絵画の世界でひとつの系譜を形作っていることは、これまでも芳賀徹の著書などで見てきましたが、この…

『異界の交錯 上巻』

細田あや子/渡辺和子編『異界の交錯 上巻』(LITHON 2006年) 今はなき天牛書店堺筋本店での購入。宗教史学研究所というところが中心となって、論集を継続的に発行しているようです。この巻は、「異界」について、荒井献、松村一男、熊田陽一郎ら重鎮から若…