2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

シベリウスの小品名曲

昨年末ごろから、シベリウスの小品をたまに聴いています。『シベリウス:きわめつきの小品集』というCDで、とくに「聖歌(喜べ、わが魂よ)」と「献身(わが真なる心より)」の2曲が心にしみます。ずっと以前に、北欧小品名曲集のヴァイオリン篇、チェロ篇の…

安永壽延『日本のユートピア思想』

安永壽延『日本のユートピア思想』(法政大学出版局 1971年) 前回に引き続き、日本のユートピアに関連した本。前回が羅列型とすれば、今回は一転、論理型です。60年代特有の鼻息の荒さがあり、和辻哲郎、折口信夫など名だたる先人を一刀両断にしています。…

滝沢精一郎『日本人のユートピア』

滝沢精一郎『日本人のユートピア―茶室と隠れ里』(雄山閣 1978年) 引き続き日本のユートピアの話。著者は民俗学や中国古典の知識が豊富で、読んでいていろんな話が次々出てきます。別の見方をすれば、話がどんどん脱線して、知ってることに引っ張られて論が…

MARCEL BÉALU『la grande marée』(マルセル・ベアリュ『大潮』)

カバー 中 MARCEL BÉALU『la grande marée』(belfond 1973年) 6年ほど前、セーヌ河岸の古本屋で買ったもの。フランスの本にしては珍しくカバーがかかっています。ベアリュは、短篇集『水蜘蛛』を翻訳で読んで以来、『Mémoires de l’ombre(影の記憶)』な…

日本のユートピア関連二冊

中西進『ユートピア幻想―万葉びとと神仙思想』(大修館書店 1993年) 日野龍夫『江戸人とユートピア』(朝日選書 1977年) 万葉と江戸のユートピアというので共通するものがあるかと思いきや、まったくテイストの異なる二冊。中西進のものは、万葉時代の歌や…

四天王寺春の大古本まつりほか

コロナの行動制限が緩和されて、春の開催は3年ぶりとのこと。久しぶりに古本仲間が4名集まりました。開場と同時に会場に入りましたが、さすがに年齢による自己規制が働いたのか、100円均一棚で昔なら買いこんでいたと思しき本を見過ごすなど、1時間半ほどの…