四天王寺春の大古本まつりほか

 コロナの行動制限が緩和されて、春の開催は3年ぶりとのこと。久しぶりに古本仲間が4名集まりました。開場と同時に会場に入りましたが、さすがに年齢による自己規制が働いたのか、100円均一棚で昔なら買いこんでいたと思しき本を見過ごすなど、1時間半ほどのあいだで、不死鳥ブックスの200円均一棚の1冊のみ。しかし不思議なもので、お昼の集合前に、池崎書店で1冊見つけると次々に出て来て一挙に5冊買いました。昼からはまた1冊のみ。

 最近は、文字がぎっしり詰まっていたり、箱入りの大きな本は敬遠して、詩集など空白の大きな本につい手が伸びてしまいます。今回も、詩集が3冊、堀田善衛のエッセイも字が大きくあっという間に読めそうです(がたぶん読まない)。

 不死鳥ブックスで、
芳賀徹渡辺崋山―優しい旅びと』(朝日選書、86年1月、200円)→先日読了した『江戸人のユートピア』に崋山が出てきたので。

 池崎書店にて、
安田建『英譯歌加留多―POEM CARD』(鎌倉文庫、昭和23年10月、300円)→百人一首の英訳。
渡辺京二『日本詩歌思出草』(平凡社、17年4月、700円)
小川和佑編『日本抒情詩集―明治』(潮文庫、昭和49年8月、200円)→ほとんど持っている詩ばかりだが、一冊にまとめられるとまた味わいが異なる。
由良君美セルロイド・ロマンティシズム』(文遊社、95年2月、1000円)
堀田善衛『バルセローナにて』(集英社、89年9月、200円)
        
 清泉堂倉地書店にて、
埴谷雄高編『日本の名随筆14 夢』(作品社、86年3月、440円)→そのうち夢関係の本を読もうと思っている

 オークションでは、
後藤信幸『存在の梢』(国文社、97年10月、500円)→シュペルヴェイユの研究者の詩句集。趣味が私と似ている。
高貝弘也詩集』(思潮社、02年12月、300円)
福田博『四行詩集彷徨―ルバイヤート詩書集成』(書肆ひやね、08年3月、1100円)→書誌の写真が豊富なのと、日本の翻訳本の紹介が緻密。福田博がどんな人かはよく分からない。
窪川英水『映画に見るフランス口語表現辞典』(大修館書店、94年12月、792円)
坂東眞砂子/磯良一画『見知らぬ町』(岩波書店、08年11月、330円)
      
 思い立って本の整理を始めました。2~3年に1回、段ボール12箱ぐらいをいつも近所の古本屋さんに持ち込んでいます。これも処分する最初の1冊を選ぶのになかなか気が進まなくて、焦ってしまいましたが、1冊を選ぶと次々に出て来て、早くも段ボール8箱分ぐらいになりました。既読の本でも手元に置いておくと、また何か調べるときに役に立つのではと思ってつい残しがちですが、今回は思い切ってよほど印象深いもの以外は処分しようと決意しました。