2010-01-01から1年間の記事一覧
/// トーマス・オーウェン加藤尚宏訳『黒い玉―14の不気味な物語』(東京創元社、1993)、『青い蛇―16の不気味な物語』(東京創元社1994) フランス語で『Cérémonial nocturne』を読んだ勢い(9/2報告)で、2冊ある翻訳本も読んでみました。本当は「読み直し…
昨日、大阪ビジネスパークツイン21での古本市初日に行ってきました。早く着きすぎて写真のような状態、近くの喫茶店で待っていると定刻少し前に白布が取り払われ気の早いマニアが群らがっておりました。 お目当てのI書店、Y書房、K文庫などをチェックし…
THOMAS OWEN(トーマス・オーウェン)『CÉRÉMONIAL NOCTURNE et autre contes insolites(夜の儀式―奇妙な物語集)』(Editions Gérard&C°、1966) この本も、大学時代友だちと競うように洋書取次店に注文したうちの1冊。数編読んだ後、そのまま(40年近くも…
ネットで東京のG堂の生田耕作旧蔵書のなかから4冊購入。生田先生蔵書購入は、07年秋の東京古書会館古本市と洋書市、昨年末のG堂ネット購入につづいて、4回目の購入になります。何回見てもまた新しい発見があるのは私も成長しているからでしょう。また予算…
ヴァイオリン関係の本を続けて読みました。ヴァイオリンというだけで2冊には何の関係もありません。鶴我さんが「マイ・フェイヴァリット」のトップに、ギトリスをあげていることぐらいでしょうか。内容もトーンも違います。 鶴我裕子『バイオリニストは目が…
とても読みやすく順調に読み進めることができました。220ページの本を10日間で読めたことになります(日本語の本も並行して読みながら)。これはこれまでの最速記録です。フランス語が易しいのはイギリス生まれで半分イギリス人だからかも知れません。 小説…
麻雀合宿の帰りに京都下鴨神社の古本まつりに立ち寄りました。 初日でしたが午後になってしまったので、朝のうちに出物はさらわれてしまったようです。 いつもは3冊500円など格安本を大量に買うのですが、今年は手で持って帰れる範囲におさまりました。 それ…
井波律子『中国のグロテスク・リアリズム』(平凡社、1992) 荘司格一『中国説話の散歩』(日中出版、1984) 井波律子『中国のグロテスク・リアリズム』を文庫本でW買いしたのがきっかけで読んでみました。これがなかなか面白く、中国ものをもう少しと思い…
Jean Lorrain『Un Démoniaque』(E.DENTU、1895年、5000円) 先日、新入社員時の先輩に退職祝の飲み会をしていただいた際に、早めに大阪に出てあちこち古本屋を回りました。結局なんば古書センター内のYブックスで以前からショーウィンドーに飾ってあったJe…
本を選ぶのを間違えたのか、モディアノだからと安心して読み始めたら、とても難かしくててこずりました。 何で難渋したかと理由を考えてみると、 まず前世紀末から第2次大戦後までのユダヤ問題が話題になっていて、それに関連したありとあらゆる人名が出てき…
鶴ヶ谷真一の本はこれで4冊読んだことになりますが、初めて『書を読んで羊を失う』と出会った後は、一度も期待を裏切られたことがありません。 これまでの作品でも共通していますが、和漢籍の書物に造詣深いと同時に、古典から現代に至るまでの西洋の書物に…
『象牙と陶酔の王女たち』を読んだ勢いで、翻訳本を読んでみました。読まずに大事に残しておいたので、得をしたような気分です。 全体的な印象としては、『象牙と陶酔の王女たち』に見られた詩的な凝縮は薄められていて、少し饒舌が過ぎるように感じられまし…
このところ日夏耿之介の本ばかり買っているような気がします。今度はネットで『英吉利浪漫象徴詩風』白水社版を入手しました。日夏耿之介『英吉利浪漫象徴詩風上・下』(白水社、上:昭和15年11月、下:昭和16年2月、2冊3000円) /// 値段の割にはとてもきれ…
17日いずみホールで開催された「室内楽の悦び」というコンサートに行ってきました。プログラムに入っていた標記のブルッフの曲が目当てです。 ブルッフブームが沸き起こっているのか、15日センチュリーの定期でヴァイオリン協奏曲1番、23日には大阪交響楽団…
/// 生田耕作先生架蔵本で、山本六三によると思われる蔵書票も付いています。 私にとっては少し大きい本なこともありましたが、読み終わるのに40日と少しかかってしまいました。会社へ行かなくなったので、少しはペースが速まるかと思っていましたが、期待し…
ずっと昔に読んだつもりになっていたんですが、読んでなかったみたいです。読んでいても覚えていないので同じようなものですが。 著者の比較的早い時期の著作、1950年ごろから70年ごろまでの20年間にわたる雑多な論集を集めたものです。タイトルは「幻想」で…
土曜日、雨の中、大阪古書会館のOKK古書ブックフェアに行ってまいりました。 オークションで日夏耿之介を立て続けに2冊買ったので、ツキが回ってきたのか、『巴里幻想集』を発見しました。一昨年、国書刊行会が刊行した『巴里幻想訳詩集』に矢野目源一ら…
『デカダンスの想像力』を読んだ勢いでこの本も読んでみましたが、全くタッチが違うので戸惑いました。「デカダンス」というタイトルにはなっていますが、デカダンスを正面から論じてはいません。デカダンスの時代と重なる19世紀後半のイギリス作家を7人取…
大変分かり易く面白く読めました。何が分かり易かったかと考えると、デカダンスと呼ばれる世紀末の作家芸術家の傾向について、いろんな視点から幅広く丁寧に解説していることでしょう。この手の本はほとんどといって良いほど、趣味に淫した筆致に終始し一面…
オークションには波があるようで、興味を惹かれる本が見つからない時が続くこともあれば、ある日突然あちこちの出品者から続々と出てくることもあるという具合です。 引越ししてしばらく入札しない日が続きましたが、久しぶりに3つの出品者に入札し、何事も…
昨日、大阪狭山市にあるSAYAKAホールへ、河合優子さんとワルシャワ・フィルメンバーによる演奏会へ行ってきました。 演奏会は、ショパンのピアノ協奏曲1番、2番をピアノと弦楽四重奏で演奏するという珍しいもので、ピアニストにとってはハードだったと思いま…
「ときどき音楽」の音楽の話題がなかなか出てこないので、不審に思われている方もいらっしゃるでしょうから、ここいらで音楽の話題。 先日、昔の職場の同僚で、アマチュア・オーケストラで活動している人からお誘いがあり、久しぶりに演奏会に行きました。久…
(ブグロー「黄昏の水の精」) この本の良いところは図版が多数収録されていて、その大半があまり見たこともないものというところにあります。ウィリアム・ブグローやエドワード・ポインター、ギュスターヴ・モッサ、陣内松玲など、この本で初めて知りました…
先日、関西の古本仲間で古書市のはしごをし、私にとっては久しぶりの古書市を堪能しました。とくに弁天町古本祭りは屋根がガラス張りのところで開催されていたので、野外古本市に行った時のような開放感がありました。 二つの古書市でまだ飽き足らず、宴会の…
日本人のパリについて書かれた今橋映子さんの本に刺激を受けて、今度は日本以外のパリの異邦人についての本を読んでみました。 リルケ、ヘミングウェイ、オーウェル、ヨーゼフ・ロート、ヘンリー・ミラー、アナイス・ニン、エリザベス・ボウエン、ガートルー…
しばらくごたごたでフランス語の本を読んでいませんでしたが、少し落ち着いたので易しい本から読み始めました。ジュニア向けの本なので、さすがに10日ちょっとで読めました。 これは確かずっと前に百万遍の古書市で買ったものです。クロード・セナックという…
先週は、昔の職場仲間との宴会と中学高校時代の音楽友達との飲み会の二つがあり、それぞれ早い目に家を出て、久しぶりに古本屋を回りました。 1回目は心斎橋の会合だったので難波へ出かけました。むかし日本橋電気街の裏手にあって詩の本をたくさん置いてい…
大学時代『がきデカ』のギャグ「練馬変態倶楽部!」や「アフリカ象が好き!」が我々仲間の間で流行していました。その山上たつひこが小説も書いていると知って、興味津々ずっと昔に買っていた本ですが、ようやく読んでみました。 友だちに面白い話を聞かせる…
古本整理ショックの後遺症からか、あまり古本を買う気になれません。 せっかく関西に戻ったのに、まだ本格的な古本屋回りをしていませんし、オークションも触手が動きません。 5月は、前回ご報告した1冊を除いて、先々週に琵琶湖へ大学時代の友人とサイク…
最近読んだ本シリーズ: 今橋映子『異都憧憬―日本人のパリ』 今橋映子編著『金子光晴 旅の形象―アジア・ヨーロッパ放浪の画集』 ///// 今橋映子さんの2冊です。『異都憧憬』は、出版直後から知っていましたが、書評等で半分は読んだような気になっていたこと…