2010-01-01から1年間の記事一覧

:古本の片付け方:引越しの話題でもう1回

引越し後10日が過ぎようとしています。 古本の半分を仕分けして、段ボール箱10ヶを近所の古本屋へ持ち込み、とりあえず床に林立していた古本はなくなりました。 あとの半分は少し落ち着いてからゆっくりと片付けることにしました。古本の仕分け作業はなかな…

:日夏耿之介『増訂再刻 轉身の頌』

思ったより早く、インターネットができるようになりました。前回予告した引越し前夜締切りのオークション結果をお知らせします。 狙っていたのは日夏耿之介『黒衣聖母』(アルス刊)で、1000円という破格値のスタート。詳しい時間や価格は覚えていませんが、…

:ここでしばらく中断

いよいよ明日、生駒に引越しします。 インターネットプロバイダを地元のケーブルテレビにお願いしますが、手配が遅れて、 6月上旬頃でないとネットが使えません。そんな事情から、1ヶ月ほど書き込みをお休みします。 その間、ネットやオークションでの古本購…

:筒井清忠の西條八十関係2冊 

///筒井清忠『西條八十』(中央公論新社) 筒井清忠編著『西條八十と昭和の時代』(株式会社ウェッジ) 読んだ順番は『西條八十と昭和の時代』からですが、こちらの方が後から出版されたので、前半は中公版『西條八十』の縮約となっています。とても分かり易…

:横尾忠則『ぶるうらんど』『ポルト・リガトの館』

毎日新聞に掲載された『ポルト・リガトの館』の書評を見て、最近横尾忠則が夢日記の続編のような小説を書いていると知り、珍しく新刊で読んでみました。 『ぶるうらんど』は泉鏡花文学賞受賞作。四つの短編が微妙に呼応しあっていて、ひとつの長編のようにな…

:鈴木漠詩集『魚の口』など

いよいよ退職とともに生駒に帰る日が近づいてきました。 オークションやネット買いも引越しして落ち着くまでしばらく自粛せざるをえなくなりそうです。お小遣いもなくなるので、そのまま本が買えなくなるかもしれません。最後の買い物になるのでしょうか。 …

:宮永孝『異常な物語の系譜―フランスにおけるポー』

しばらく大事に仕舞っておりましたが、取り出して読んでみました。 前半は、ポーのフランスでの受容の詳細や、ポーについての研究評論の歴史が辿られています。なかなかの労作で資料として重宝しそうです。 後半は、ポーの原文と数種の翻訳の対比(もちろん…

:ネット買い古本の落し穴

古本を買っていて、多少の汚れや破れは気にならないものの、かび臭さだけはどうも気になって仕方がありません。実際にカビが生えているものはどうしょうもない。 店頭での購入だと臭いも確かめるので、先ず買うことはないが、ネットやオークションの場合、写…

:音楽関係の本4冊

//////茂木大輔『オケマン大都市交響詩―オーボエ吹きの見聞録』 宮本文昭『オーボエとの「時間(とき)」』(宮本文昭『宮本文昭の名曲斬り込み隊』) 佐渡裕『僕はいかにして指揮者になったのか』 宮本さんの本は仕事の関係で、そのほかの本はたまたま手元…

:古本友愛倶楽部東海例会報告他

先週の土曜日に、関西本部メンバーがわざわざ名古屋方面に足を伸ばしてくれて、例会を持つことができました。 「ロシアアヴァンギャルド展」を見に行こうというのがもともとの発起人の意図でしたが、案の定、展覧会はそこそこで(2名は展覧会に入らず景色の…

:MARCEL SCHNEIDER(マルセル・シュネデール)『LES DEUX MIROIRS(二つの鏡)』

MARCEL SCHNEIDER『LES DEUX MIROIRS』(マルセル・シュネデール『二つの鏡』) 生田耕作先生旧架蔵本のうちの1冊。 ところどころで突然現れる不気味な場面や、夜への讃歌を謳いあげるところ、神秘主義に言及したような箇所もありましたが、全体のトーンは極…

:吉江孤雁『童話集 角笛のひヾき』他

オークションはこのところしばらく、連戦連敗のありさまでしたが、 ようやく4冊、落札できました。吉江孤雁と薄田泣菫は同じ出品者です。 大体落札できる時は競争者がいないときが多いということに気づきました。だれにも気づかれないうちにこっそりと買って…

:自転車関係2冊

/// のぐちやすお『実践的サイクリング―1日100キロ超えをめざす 自転車でもっと遠くへ行くための基本ノウハウ36』エンゾ・早川『まちがいだらけの自転車えらび―幸福な自転車乗りになるための正しいロードバイクの買いかた』 あと少しで定年になることでもあ…

:久しぶりに古本屋で購入

このところオークションはまったくの不調で、見る気もしなくなってきました。 代わりによくできたもので、古本屋へ行く機会が増え、いろいろと購入することができました。 ///////// 佐藤春夫『青春期の自畫像』(共立書房、昭和23年8月、200円) 藤森秀夫訳…

:喜多尾道冬『音楽の悪魔』

魂を浄化するような清らかな音楽とはまた違った、魔的(デモーニッシュ)な魅力から見た音楽をテーマにしています。 タルティーニから始まり、モーツァルト、ベートーヴェンを経て、シューマン、リスト、ベルリオーズ、ワーグナーなどロマン派の作曲家群を経…

:角川文庫の俳句本大量購入

昔から、俳句や短歌は何を言っているのか分からないことが多く苦手で、高校の授業で蕪村の「易水にねぶか流るゝ寒さかな」の訳読が当たり、ねぎと寒さがどう関係しているのか説明できなくて立ち往生をした記憶が今も残っています。そんなこともあり、大家の…

:C・A・スミス『ゾティーク幻妖怪異譚』

これは新刊本です。めったに新刊書店に行かないので、時たま新しい本を発見するとこんな本が出ていたのかとびっくりする体たらくですが、この本もそんな状態で慌てて購入したものです。 久しぶりにC・A・スミスを読んで、文章の詩的な味わいや奇矯な想像力に…

:島田謹二『マノン物語』ほか

古本屋をしている私の知り合いがネットオークションにも出品しているというのは風の便りに知っておりましたが、先日、落札した本の取引連絡を受け取ったら、それがその知り合いだったので驚きました。向こうも驚いたと思いますが。 それが島田謹二『マノン物…

:田辺貞之助『女木川界隈』

先日ご紹介した『フランス短編名作集』に感銘を受けたので、しばらく書棚に眠っていた田辺貞之助の随筆を引っ張り出して読んでみました。 田辺貞之助はフランス小説の翻訳以外に、フランス語文法書や語学書、『夢想の詩学』などフランス文学論、それにフラン…

:古本報告第2弾!

前回古本報告から、しばらく間が空いてしまいました。 この間、オークションでは少しずつ購入しておりましたが、やはりオークションと、本が手に取って見れる古本屋・古本市とは別物のようで、オークションでは癒されない古本中毒症が募るばかりでした。 そ…

:田辺貞之助対訳『フランス短編名作集』

最近読んだ本シリーズ:田辺貞之助対訳『フランス短編名作集』外函→ 中身→ 写真のように函だけを見ると単なる翻訳本に見えますが、中身はフランス書のように洒落ています。 生徒に教えるような語り掛けるような懇切丁寧な注釈が付いていて、学生時代購読の授…

:「現代詩手帖 現代詩年鑑2010」

この2、3年、年末から正月にかけて、この年鑑を読んでいます。学生の頃一時は毎月「現代詩手帖」を買っていた時期もありましたが、社会人になってからは、年鑑だけ、しかも時たま購入するだけになっていました。読み方も、詩作品はともかく評論や年間展望は…

:新年古本報告第一弾!

オークションとネットで、新年にふさわしく、探求書や珍しい本を入手することができました。 何と言っても、久保和彦『帰還(遺稿集)』は、こんなものがあったのすら知りませんでした。ネットの強みと言えましょうか、検索でヒットしたものです。一つの函の…

:今野一雄『ルソーとの散歩』

昨年末に読んだ本。久しぶりに心洗われたような気分になる読書ができました。何よりも著者の人柄が表れた文章のやさしい響きが素晴らしい。私の好きな久保和彦の随筆を思わせる穏やかさがあります。 素直であろうとする態度、分からないものは分からないと言…

:ブログ「古本ときどき音楽」の始まりぃ

あけましておめでとうございます。 今年も見たこともない古本、素晴らしい音楽との出会いがありますように。 本日より、ブログ「古本ときどき音楽」を始めることにしました。 間もなく定年になるので、定年後の暇つぶしにはちょうどよいかなと思ってのことで…