:角川文庫の俳句本大量購入

 昔から、俳句や短歌は何を言っているのか分からないことが多く苦手で、高校の授業で蕪村の「易水にねぶか流るゝ寒さかな」の訳読が当たり、ねぎと寒さがどう関係しているのか説明できなくて立ち往生をした記憶が今も残っています。そんなこともあり、大家の注釈を読むとより深く味わえるような気がして、注釈本を気楽に読むのが近頃の楽しみの一つになっています。


 そんな時に、いつもチェックしているオークション出品者から、角川文庫の大量放出があり俳句評釈物が結構混じっていたので参戦しました。角川文庫の俳句シリーズはなかなか充実しており、古本屋でも時おり見かけますが、結構高い値(と言っても500円〜1000円)が付いているようです。いくつか入札しましたが、結局次の10冊を入手することができました。廣津和郎は俳句の本ではありませんがついでに入札したもの。


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潁原退蔵『俳句評釋上・下』(角川文庫、上昭和29年5月・下昭和28年11月、合わせて220円)
潁原退蔵『芭蕉讀本』(角川文庫、昭和30年7月、310円)
山本健吉編『飯田蛇笏句集』(角川文庫、昭和27年3月、270円)
高濱虚子『俳句讀本』(角川文庫、昭和29年12月、240円)
飯田蛇笏『現代俳句の批判と鑑賞』(角川文庫、昭和33年8月、350円)
飯田蛇笏『續現代俳句の批判と鑑賞』(角川文庫、昭和29年11月、360円)
山口誓子解説『橋本多佳子句集』(角川文庫、昭和35年7月、510円)
中村草田男『新しい俳句の作り方』(角川文庫、昭和46年3月、300円)
廣津和郎『同時代の作家たち』(角川文庫、昭和31年9月、240円)


オークションでは他に、次の3冊を入手。『おもかげ』は立派なきれい本(定価6000円)です。
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西條八十『詩のつくり方』(雄鶏社、昭和22年7月、400円)
朱捷『においとひびき』(白水社、01年9月、1100円)
永井荷風『おもかげ』(岩波書店、90年1月、700円)


 古書検索「日本の古本屋」にときどき好きな作家名を打ち込んで遊んでいますが、久しぶりに、『怪異草紙』が安く出てないかと思って「畑耕一」と打ち込んだら、『駱駝の瘤』が1050円で出ていたのですぐさま注文。ついでに同じ本屋で出ていたほるぷ出版の詩集2冊も安かったので頼んでしまいました。

畑耕一『駱駝の瘤』(大阪屋號書店、大正15年4月、1050円)
日本の詩『大手拓次』(ほるぷ出版、昭和51年4月、315円)
木原孝一『日本の詩の流れ』(ほるぷ出版、昭和50年12月、315円)


ほるぷ出版の「日本の詩」シリーズはとてもきれいな装画が表紙裏表紙を飾っています。
 大手拓次詩集表紙