2026-01-01から1年間の記事一覧
邦正美『舞踊の文化史』(岩波新書 1984年) 舞踊の歴史の概説書。著者は戦前、現代舞踊の父と言われるルドルフ・ラバンやその門下生であるメリー・ヴィグマンの弟子として活躍し、舞踊を研究してきた人らしい。西洋の舞踊に詳しい分、日本の舞踊についての…
ワルター・F・オットー西澤龍生訳『ミューズ―舞踏と神話』(論創社 1998年) 舞踊についての本を続けて読みます。この本では「舞踏」という言葉が使われていますが、とくに訳者からその言葉を採用したことについての説明はありません。ドイツ語の原題では、…
Frédérick Tristan『Les égarés』(Balland 1984年) 439ページもある長編。しかも文字が小さくて1ページに41行もあり、通常のフランス書なら3冊分ぐらいの量です。いつものように三分の一程度に抄訳しながら読んでいたら、A4で75ページにもなってしまいまし…
昨日、四天王寺の古本祭り初日に行ってきました。午後から麻雀会のため午前中で早々に引き上げたことや、このところ、本の一部処分のため不要本を選別していたこともあり、いつもほどは買いませんでした。本の一部処分は、2~3年おきに実施していて、今回も…
原田宿命『フランス・ルネサンス舞踊紀行』(未来社 2002年) 気分を変えて、舞踊についての本をしばらく読みます。まずはフランス繋がりでこの本から。写真や絵が豊富にあって、楽しく読めました。「舞踊紀行」というとおり、フランス各地をめぐりながら、…
田辺保『シモーヌ・ヴェイユ―その極限の愛の思想』(講談社 1968年) 先日読んだ田辺保『ケルトの森・ブロセリアンド』に「シモーヌ・ヴェイユと聖杯伝説」という付論があり、また他の著作においても所々にヴェイユの言葉が引用され、それがなかなか良かった…
武部好伸『フランス「ケルト」紀行―ブルターニュを歩く』(彩流社 2003年) ブルターニュのケルトの名残りについてもう少し知りたいと、この本を手に取りました。同著書による「『ケルト』紀行シリーズ』というのがあって、『スペイン「ケルト」紀行』という…
中木康夫『騎士と妖精―ブルターニュにケルト文明を訪ねて』(音楽之友社 1984年) 田辺保の『ブルターニュへの旅』の「あとがき」で、日本人の著作では「なんといっても中木康夫先生の」本をあげておかねばならない、と推薦されていたので読んでみました。驚…
田辺保『ケルトの森・ブロセリアンド』(青土社 1998年) 田辺保の霊的フランスを巡る旅についての著作を取り上げるのはこれで終わります。本作は、ますます文学色を強め、「アーサー王物語」や「ペルスヴァル」など中世騎士物語に特化した内容となっていま…
田辺保『ブルターニュへの旅―フランス文化の基層を求めて』(朝日新聞社 1992年) 田辺保の霊的フランス旅の続きです。全体は七章からなり、第一章のフランス中部のエピヌイユ・ル・フルーリエルと、第二章のブルターニュの入口ヴァンデ地方を除いて、残りの…
田辺保『フランス 巡礼の旅』(朝日新聞社 2000年) 田辺保の霊的フランスをめぐる著作の続きです。サンティヤゴ・デ・コンポステーラ巡礼の順路の教会や名所を中心に、フランスにおける巡礼について書かれています。信仰の面から見たロマネスク教会案内とい…
田辺保『フランス 歴史の旅―モンマルトルからサント・マリーへ』(朝日新聞社 1990年) 田辺保『フランスにやってきたキリストの弟子たち―「レゲンダ」をはぐくんだ中世民衆の心性』(教文館 2002年) ロマネスクからの流れで、田辺保のフランス中世キリスト…
Frédérick Tristan『La fin de rien』(le cherche midi 2015年) トリスタンを読むのはこれで、10冊目のはず。登場人物は少なく、文章もきわめてやさしくて、読みやすい。フランス語初級講読の教本に使えそうな感じです。これまで読んだトリスタン作品のな…
先月28日、ザ・シンフォニーホールで行なわれた「日本センチュリー交響楽団第296回定期演奏会」へ行ってきました。お目当ては、コルンゴルト「ヴァイオリン協奏曲」で、CDでは昔よく聴いてましたがコンサートでは初めて。演奏は、ヴァイオリンが中野りなとい…
Frédérick Tristan『L’atelier des rêves perdus』(l’aube 1991年) 引き続いてフレデリック・トリスタンを読みます。前回読んだ『La Femme écarlate(深紅の女)』は現代小説でしたが、本作は、宗教改革の時代のヨーロッパとトルコが舞台で、あちこちをさ…
今年に入って、ネットでは1冊も買わず、古本市と古本屋にそれぞれ1回ずつ行ったのみ。まず、2月14日、家内の用事の付き添いで大阪に出たついでに、たにまち月いち古本市を覗いて、下記3冊。お目当ての寸心堂の出品がなく、がっかり。宮城道雄『水の変態』(…
金沢百枝『ロマネスク美術革命』(新潮社 2015年) 引き続きロマネスク美術に関する本。歴史的な視点から、ロマネスクの登場と、ゴシックへの移行、ロマネスクの再発見という流れを明快に説いて分かりやすい。ロマネスク彫刻に関する本と思っていたら、写本…
西出真一郎『星明りの村―フランス・ロマネスク聖堂紀行』(作品社 2008年) 高坂知英『ロマネスクの園』(リブロポート 1989年) 重厚な本が続いたので、ここらで気軽な本で休憩。西出真一郎の本は、2年ほど前に『木苺の村』を読んでたいへん感銘を受けたこ…
Ernest FANELLI『Symphonic Pictures‘The Romance of The Mummy’』(MARCO POLO 8.225234) Slovak Radio Symphony Orchestra, Adriano(指揮) こんな曲があるのを知ったのは、昨年末読んだ吉川順子『詩のジャポニスム―ジュディット・ゴーチェの自然と人間…
Frédérick Tristan『La Femme écarlate』(Fallois 1988年) これからしばらくフランス書はフレデリック・トリスタンを読んでいきます。昨年12月に読んだ『LA GESTE SERPENTINE(蛇状叙事詩)』があまりにも面白かったので。ところが本作の小説の作り方は、…
牟田口義郎『あの夏の光のなかへ』(近代文芸社 2002年) 著者の牟田口義郎については、今から25年ほど前に、アミン・マアルーフ牟田口義郎訳『サマルカンド年代記』をとても面白く読み、訳者はどんな人なんだろうと、20年前ぐらいに、『地中海音楽絵巻』を…
宇佐美斉編著『象徴主義の光と影』(ミネルヴァ書房 1997年) 象徴主義に関する本を引き続いて読んでみました。年初に読んだ『日仏交感の近代』と同じ編著者によるもので、執筆メンバーも大半が重なっています。こちらも4年間にわたる研究会の成果として出版…
ハンス・H・ホーフシュテッター種村季弘訳『象徴主義と世紀末芸術』(美術出版社 1981年) 引き続いて象徴主義絵画に関する本を読みました。象徴主義というより19世紀から20世紀の幻想絵画について幅広い視野から書かれているように見えます。ひところG・R・…
喜多崎親『暗示の構造―象徴主義絵画のレトリック』(三元社 2025年) 私にしては珍しく近刊、だけど古本。象徴主義の重要な技法である暗示が、絵画においてどのように展開されているのか、「暗示」というタイトルに惹きつけられて読んでみました。著者の主張…
Georges-Olivier Châteaureynaud『Le château de verre』(JULLIARD 1994年) 久しぶりにシャトレイノーを読みました。これで9冊目のはずです。正直な感想としては、期待していたほどではなく、きわめて普通の小説。中世が舞台であったり、ブルターニュの海…
宇佐美斉編著『日仏交感の近代―文学・美術・音楽』(京都大学学術出版会 2006年) 日仏文化交流に関するテーマの本の続き。本書は、4年間にわたる連続した研究会の成果として出版されたもので、20名の執筆者による456ページの大著となっています。私の知らな…
高階絵里加『異界の海―芳翠・清輝・天心における西洋』(三好企画 2000年) 引き続き、明治期の日仏文化交流に関する本を読みました。先日取りあげたジュディット・ゴーチェ『蜻蛉集』の挿絵を描いている明治の洋画家山本芳翠の画業について、調査追求し考察…