四天王寺春の大古本祭りと京都春の古書大即売会ほか

 春恒例の二つの古本市を覗いてきました。四天王寺春の大古本祭りは三日目の日曜日に友人らと集まりましたが、途中で家内から指を切ったと連絡があり、途中で引きあげたので不完全燃焼。神戸アーカムハウス出品の

デューマ竹林章譯『ラインの古城』(三崎書房、昭和16年12月、1000円)

がまずまずの収穫か。ついで不死鳥ブックスの大量の300円均一棚のなかから下記3冊。

芳賀徹/平川祐弘他編『講座 比較文学6 東西文明圏と文学』(東京大学出版会、74年2月、300円)

「WAVE5号 特集:メタフィクション」(WAVE、86年1月、300円)

小山田義文『エドガー・ポーの世界―詩から宇宙へ』(思潮社、7年4月、300円)

 他には、

池田健二『スペイン・ロマネスクへの旅』(中公新書、11年3月、150円)

小倉博史『文化と歴史で学ぶフランス語』(丸善ライブラリー、平成13年3月、300円)

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 不満を解消しようと、京都勧業館の春の古書大即売会には初日に行きました。10時半ごろ到着していつものようにもの凄い混雑で本を探すのも一苦労、終っての会計も長蛇の列であまりに効率が悪いので、来年は考え物です。探求書が見つからず焦ったせいか、ようやく見つけた一冊を高額にもかかわらず発作的に買ってしまいました。うすぼんやりとした曖昧模糊とした不可思議な境地を歌った怪作です。萩原朔太郎の影響が感じられます。

青柳瑞穂『詩集 睡眠』(第一書房昭和6年1月、8640円)→萩書房にて。

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 キクオ書店の500円均一棚から下記二冊。

ジャン・ドリュモー西澤文昭/小野潮訳『楽園の歴史① 地上の楽園』 (新評論、00年11月、540円)

荒川紘『日本人の宇宙観―飛鳥から現代まで』(紀伊國屋書店、01年10月、540円)

他には、キトラ文庫出品の

塚田孝雄『ギリシア・ローマ盗賊綺譚』(中央公論新社、00年3月、1080円)

はタイトルに惹きつけられて。下記はペラペラとページをめくって面白そうだったので。

梨木果歩『f植物園の巣穴』(朝日新聞出版、09年12月、756円)→京都スターブックス出品。

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  オークションでは、「比較文學研究」のしかも探していたバックナンバーが、ごっそりと安値で(12冊100円)出ていたので大喜びで発注、かつ競合は現れず。

「比較文學研究 第6号 特輯:森鴎外と西洋文学」 (東大比較文學會、57年1-12月、8円)

「比較文學研究 第10号」(東大比較文學會、66年2月、8円)

「比較文學研究 第15号」(東大比較文學會、69年4月、8円)

「比較文學研究 第16号」(東大比較文學會、69年9月、8円)

「比較文學研究 第17号 特輯:児童文学研究」(東大比較文學會、70年7月、8円)

「比較文學研究 第18号」(東大比較文學會、71年1月、8円)

「比較文學研究 第19号」(東大比較文學會、71年7月、8円)

「比較文學研究 第20号」(東大比較文學會、71年10月、8円)

「比較文學研究 第21号」(東大比較文學會、72年2月、9円)

「比較文學研究 第22号 特輯:ロシア・東欧文学研究」(東大比較文學會、72年9月、9円)

「比較文學研究 第23号」(東大比較文學會、73年3月、9円)

「比較文學研究 第24号」(東大比較文學會、73年9月、9円)

 ほかに、

塚本邦雄『先驅的詩歌論―詩歌は常に未来を豫見する』(花曜社、87年3月、1020円) 

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 このところ買い過ぎなのでしばらく古本は控えよう。