:京都下鴨神社の納涼古本まつりほか

 昨日、下鴨納涼古本まつりの初日に行ってまいりました。「納涼」の意味を解しかねるほどの暑さで、参ってしまいました。10時ジャストに到着して、いちばん端の福田屋書店の均一棚をちらっと見て、新しい本しか見えなかったので素通りしましたが、これが失敗で、後から聞くと、今年は福田屋書店がいちばん充実していたとのこと。

 まず一軒目、赤尾照文堂の3冊500円の棚で、
渡邊昌美『フランスの聖者たち―古寺巡礼の手帖』(大阪書籍、84年8月、167円)→新版を持っていた。新版には小川国夫との対談がついている。
吉村純司『ゴシック・ロマンスの世界』(文化書房博文社、96年12月、167円)
高橋和巳注『李商隠』(岩波書店、昭和33年8月、166円)→中国の象徴主義と誰かが書いていたので。
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 次に、何軒か回った後、古書シアルにて。
大場正史訳『バートン版千夜一夜物語 別巻 巻末論文・バートン小伝』(河出書房新社、74年6月、300円)→別の版でも所持しているが、バートン小伝と全話解題がついていたので。
幻想文学34 ケルト幻想文学誌」(幻想文学出版局、92年4月、700円)
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 海月文庫で、
辻邦生『夜ひらく』(集英社、88年3月、200円)

 お昼の古本仲間との集合時間になって、待ちながら福田屋書店を見ると、この日いちばんの探求書が見つかりました。
鈴木信太郎譯『近代フランス小説集』(春陽堂大正12年7月、200円)→「緒言」に「私がここに訳出した短篇小説は、大部分はConte fantastiqueと称せらるべき種類形式に属する小説」と書いているように、フランス幻想短編集。レニエ、P・ルイス、ラシルド、H・エロなど。
山口益『フランス佛教學の五十年』(平楽寺書店、54年11月、200円)→これは今個人レッスンを受けているフランス人の先生が仏教学専攻なのでプレゼントしようと思い。
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 昼食は出町商店街のなかのイタリアフード&喫茶で、話題は恒例の病気の話など。その後、商店街にある「ふるほん上海ラヂオ」で下記。
田中仁彦『ケルト神話と中世騎士物語―「他界」への旅と冒険』(中公新書、04年7月、200円)

 午後の部は、3時半まで見て回りましたが、一冊も買えず。今年一段と暑さが増しているせいか、また年齢のせいか、途中で気力を失い、ただ歩いているだけ状態となりました。


 別の日、大阪の飲み会の途上、難波の天地書房にて、
福井芳男/丸山圭三郎『ボンジュール パリ―フランス語のこころ』(三修社、77年5月、432円)


 オークションでは、
村松定史『ジョルジュ・ローデンバック研究』(弘学社、14年12月、3000円)→バカでかい本。著者のこれまでの集大成。
「比較文學研究7 特輯『珊瑚集』研究」(東大比較文学会、63年9月、500円)→長らく探していた本。
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