:ついに古本が買いに行けなくなった

 長年、尿酸値が高いのに発症しないことを自慢にしておりましたが、情けないことについに症状が出てしまい、しかも多年の蓄積のためか、通常10日ぐらいで収まると言われているのに、4週目になっても、まだ腫れて痛んでおります。

 当然、古本を買いには行けなくなりました。麻雀会にはびっこを引きながら出向くものの、わざわざ遠くまで歩いて古本屋へ寄る気も起らず、うっぷんを晴らすために、オークションとネットでの購入で気を紛らせております。


 いちばんの目玉は、ネットでの購入で、
多田智満子『鏡の町あるいは眼の森』(昭森社、昭和43年3月、4000円)
 多田智満子のなかで最高峰に位置する詩集だと思います。学生の頃所持していて、背表紙の上の方が剥がれていたこともあり、卒業と同時に手放して、その後、後悔しきりだったものです。

 あとはオークションで、これも長年欲しかった、
土方巽/筆録:吉増剛造『慈悲心鳥がバサバサと骨の羽を拡げてくる』(書肆山田、92年1月、1200円)
 土方巽は踊りもさることながら、その談話の語り口の魅力は、なまじの現代詩を圧倒する凄みを感じさせます。

JULES JANIN『CONTES ET NOUVELLES LITTÉRAIRES―HISTOIRE DE LA POÉSIE ET DE LA LITTÉRATURE CHEZ TOUS LES PEUPLESⅠⅡⅢ』(ADOLPHE DELAHAYS、1860年頃?、三冊で3000円)
 ジュール・ジャナンはネルヴァルと親交があり、幻想小説も書いているので、短篇小説集ではないかと飛びついた。が、青少年向きに世界の文学を紹介したもののようです。6分冊を3巻にまとめてルリュールしていて、1分冊中近東文学、2分冊インドの詩と哲学、3分冊中国の物語・儒教、4分冊ギリシア叙事詩、5分冊ギリシア悲劇・哲学、6分冊ギリシア喜劇となっています。文章はとても読みやすいが、著者オリジナルの作品を期待して買ったので、若干失望。もし手に取って見ていたら買ってなかったと思う。

塚本邦雄『風神放歌―加藤かけいの宇宙』(季節社、79年7月、600円)→以前、倉阪鬼一郎の『怖い俳句』で、「亡霊の喚ける墓を洗ひけり」「死蝶百匹流れて昏き水なりけり」の句を読んで以来、気になっていました。

若島正編『エソルド座の怪人―アンソロジー/世界篇』(早川書房、07年4月、500円)→早川書房の「異色作家短篇集」を復刻するにあたって、若島正編で新しく3冊のアンソロジーアメリカ篇、イギリス篇、世界篇)を付け加えたうちの一冊。すべて新訳らしい。奇妙な味が期待できると。

ギュンター・クリンゲ加藤慶二訳『句集 イカルスの夢』/加藤慶二『ドイツ・ハイク小史―比較文学の視点より』(永田書房、昭和62年4月、500円)→『ドイツ・ハイク小史』が貴重な資料になると思い。