百万遍の秋の古本まつりほか

 報告が遅くなりましたが、百万遍の秋の古本まつりは、二日目の10月30日(日)に行ってきました。食あたりで体調が悪いなか、古本仲間との約束もあり無理して出かけましたが、精神が集中できず、茫然と古本テントのあいだをさ迷うのみとなりました。以下購入品。
 紫陽書院の200円均一(3冊500円)で、
米窪太刀雄『マドロスの悲哀』(中興館書店、大正5年10月、200円)→初めて見たが、神戸海員協会に属する船乗りの作者が小説風に綴った見聞集のようだ。幽霊船の海洋奇譚も入っている。

 竹岡書店の3冊500円(1冊でも2冊でも500円)で下記2冊。あと1冊が買えず。
清水憲男『ドン・キホーテの世紀―スペイン黄金時代を読む』(岩波書店、97年5月、250円)
小田晋『日本の狂気誌』(思索社、昭和55年3月、250円)
  
 暮靄書房というあまりなじみのないお店で、
小松和彦『異界と日本人―絵物語の想像力』(角川選書、平成15年、500円)

 キクオ書店の3冊500円で、
久米博『夢の解釈学』(北斗出版、82年3月、184円)
川俣晃自『美しい国』(彌生書房、78年5月、183円)
川俣晃自『シャルロッテ・フォン・エステルハイム』(彌生書房、80年5月、183円)→以上2冊は連作の西欧留学小説。
    

 リアル古本屋では、
 近鉄阪神沿線を渡り歩く呑み会で阪神香櫨園駅へ行くのに、難波で途中下車して、久しぶりに天地書房へ寄りました。以前、入って右手にあった均一本コーナーがなくなってたので寂しい。下記1冊のみ。
山拓央『心にとって時間とは何か』(講談社現代新書、19年12月、165円)

 これまた昔の職場OBの呑み会で梅田へ出たついでに、阪急古書の町へ久しぶりに寄りました。梅田のビル街はすっかり姿が変わっていたが、店の顔触れはそんなに変わってませんでした。梁山泊で、下記2冊を購入。
梅原猛/吉本隆明『日本の原像』(中公文庫、94年8月、260円)
栗原成郎『ロシア異界幻想』(岩波新書、02年2月、330円)

 その他はオークションでの購入。
三木露風『夏姫』(霞城館、昭和54年6月、790円)→処女詩歌集の復刻版。付録、家森長治郎『「夏姫」について』
Bernard Delvaille『La Poèsie Symboliste―Anthologie』(Seghers、80年4月、500円)→430頁もあってフランス象徴詩人を網羅している。
川口久雄『西域の虎―平安朝比較文学論集』(吉川弘文館、昭和49年4月、1067円)→「『源氏物語』における中国伝奇小説の影」、「『本朝神仙伝』と神仙文学の流れ」、「エル・エスコリァル訪書紀行」など面白そう。
クロード・ロワ水谷清訳『暁の暗闇』(舷燈社、02年11月、800円)
『アンソロジー坂井信夫』(土曜美術出版販売、00年9月、220円)
坂井信夫詩集『分身』(矢立出版、85年7月、475円)
坂井信夫『悪霊のための習作』(漉林書房、89年12月、475円)
坂井信夫初期詩篇『夜』(白地社、84年5月、760円)
小湖津完爾『塵芥集―一夜の詠(茂原才欠 短歌大矢數)』(思潮社、21年10月、500円)→沓掛良彦のふざけまわった狂歌集、彼の知友のいろんな学者、文人が歌われている。
野島正興『百済観音半身像を見た』(晃洋書房、98年10月、250円)→奈良日仏協会でお知り合いの方の本。
由良君美『読書狂言綺語抄』(沖積舎、昭和62年5月、1099円)→なぜか持ってなかった。
                  
 ちと買い過ぎましたか。