百万遍の「秋の古本まつり」ほか

 百万遍の「秋の古本まつり」初日へ行ってきました。京都の大型古本市が1年ぶりに再開したということでしたが、今年は古本仲間も集まらず、一人寂しく会場をさまよいました。

 古本市に行く途中にある臨川書店に、開店前に到着しましたが、今回はフランス語の本がほとんど出てなくて、仕方なく、下記一冊を購入しました。こういう場合不幸が重なるもので、W買い。本のタイトルどおり笑うしかない。
澤田瑞穂『笑林閑話』(東方書店、85年10月、300円)

 本会場では、まずキクオ書店三冊550円平台からスタート。
本間久雄『滞欧印象記』(東京堂昭和4年12月、184円)→この本は掘りだしものだと思う。
阿部良雄『絵画が偉大であった時代』(小沢書店、昭和55年7月、183円)
田山力哉『巴里シネマ散歩』(社会思想社、96年2月、183円)
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 次に、三密堂では、三冊500円収穫なく、仕方なく高い本を買う。
山田稔『天野さんの傘』(編集工房ノア、15年7月、1100円)
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 Indigoで、2冊550円を2セット。
加藤郁乎『意気土産』(小沢書店、昭和54年10月、275円)
加福均三『にほひ』(河出書房、昭和18年8月、275円)
中村良夫『風景学入門』(中公新書、00年5月、275円)→W買い
中村良夫『風景学・実践篇―風景を目ききする』(中公新書、01年5月、275円)
 昼飯に行く途中、吉岡書店の店頭陳列で、
形の文化会編『シンボルの物語』(工作舎、96年12月、700円)
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 午後の部は、ふたたびキクオ書店の三冊550円から。朝気づかなかった本がいろいろとありました。
LOUIS LANOIZELÉE『Souvenirs d’un Bouquiniste』(l’Age d’Homme、78年9月、184円)→セーヌ河畔の古本屋の親父が交友関係を綴ったものらしい。この日いちばんの収穫か。
坪内稔典『モーロク俳句ますます盛ん―俳句百年の遊び』(岩波書店、09年12月、183円)→W買い。しかも読んだことのある本で、タイトルどおりモーロクますます盛ん。
有永弘人『フランス文学研究ノート』(カルチャー出版社、昭和52年4月、183円)
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 竹岡書店では、恒例の三冊550円では見つからず、高い本の棚から。
樋口桂子『メトニミーの近代』(三元社、05年4月、880円)
 玉城文庫で、
上田篤『日本人の心と建築の歴史』(鹿島出版会、06年1月、700円)
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 以上、計15冊、5880円、一冊平均392円。うち3冊もW買い。
 
 オークションでは下記。「比較文学」が安く手に入りました。
比較文学 第30巻」(日本比較文学会、昭和63年3月、100円)
比較文学 第31巻」(日本比較文学会、平成元年3月、100円)→矢野峰人先生追悼
比較文学 第36巻」(日本比較文学会、平成6年3月、300円)→島田謹二先生追悼
比較文学 第44巻」(日本比較文学会、平成14年3月、100円)
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 ミショーの単行本4冊を500円で落札。
アンリ・ミショー小海永二訳『荒れ騒ぐ無限』(青土社、80年2月、125円)→W買い
アンリ・ミショー小海永二訳『魔法の国にて』(青土社、昭和51年2月、125円)→所持している『ミショー全集Ⅱ』と重複
アンリ・ミショー小海永二訳『閂に向きあって』(青土社、80年7月、125円)
小島俊明訳『ミショー芸術論集』(思潮社、77年6月、125円)
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 珍しいところでは、 
ヘルテル編永井照徳譯『印度古譚集』(大東出版社、昭和14年10月、1000円)
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 その他、
フランツ・カフカ吉田仙太郎編訳『夢・アフォリズム・詩』(平凡社、96年6月、610円)
フェルディナン・ファブル山内義雄訳『美しき夕暮』(角川文庫、昭和31年11月、300円)

 この後は、しばらく古本市もないので、古本報告は少しお休みすることにします。