:気谷誠『愛書家のベル・エポック―アンリ・ベラルディとその時代』ほか

 たにまち月いち古書即売会の初日、たまたま大阪で昼酒を飲む会があったので、立ち寄りました。特筆すべきは、
気谷誠『愛書家のベル・エポック―アンリ・ベラルディとその時代』(図書出版社、93年10月、1200円)
この前この人の『西洋挿絵見聞録』をオークションで競り負けたばかりなので嬉しい。

 即売会ではほかに、
金成陽一『ドイツメルヘンのひそむ街で』(大和書房、97年8月、300円)
フランス・ドルヌ小林康夫『日本語の森を歩いて―フランス語から見た日本語学』(講談社現代新書、05年8月、200円)
楠本憲吉『俳句入門』(文春文庫、87年2月、200円)
山村嘉己『遊歩道のボードレール』(玄文社、86年4月、300円)→W買い

 まだ時間が少々あったので、堺筋本町T書店で、
鶴岡真弓ケルト/装飾的思考』(筑摩書房、94年5月、980円)→文庫版も割安で出てはいるが、やはり図版の多い場合は単行本の方が。

 まだ時間があったので、天神橋筋まで足を延ばして、T書店。これが大正解。
Roger Vadim編『Histoires de Vampires』(ROBERT LAFFONT、76年、300円)
なかにPaul Féval「La ville-vampire」が入っていたので慌てて買う。

 別の日、散歩の途中、近所の新古書店で、2割引きセール。しかし1冊W買い。
土屋賢二『ツチヤ教授の哲学講義』(岩波書店、06年1月、768円)→いつものふざけた書き方でなく、どうやら実際の授業を本にした真面目な哲学書のようだ。岩波書店ならでは。
丸谷才一『月とメロン』(文春文庫、11年8月、86円)
玉村豊男『旅する人』(中公文庫、95年6月、86円)→W買い

 ネットでは、
チャールズ・ラム山内義雄訳『エリア随筆抄』(角川文庫、69年5月、498円)
福原麟太郎『チャールズ・ラム傳』(福武書店、82年10月、1円)
南條竹則『人生はうしろ向きに』(集英社新書、11年4月、1円)→大半がラムについて。
篠田知和基『日本文化の基本形○△□』(勉誠出版、平成19年4月、800円)
の4冊。上の3冊は、最近、庄野潤三『陽気なクラウン・オフィス・ロウ』を読んで、チャールズ・ラムについて関心が高まったところなので。
以前からたびたび1円の古本を買った話を書いていますが、福原麟太郎『チャールズ・ラム傳』のような立派な本が美本で1円というのは謎です。これでは運送会社が儲かるだけで、書物を支える業界が委縮してしまうのではと心配。古本ばっかり買っていて偉そうなことは言えないんですが。
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 オークションでは競り負けてばかりで、唯一。
『十和田操作品集』(冬樹社、昭和45年3月、1300円)