:オークションとネットでほそぼそ購入

 前回報告から、一ヶ月以上たつのに、古本屋での購入は皆無という状況となりました。事情があって、古本屋をぶらぶらする時間がなく、ネットとオークションの購入のみとなったのが原因です。

ネットでは、
高木敏次『傍らの男』(思潮社、10年7月、418円)
マルセル・ベアリュ高野優訳『奇想遍歴』(パロル舎、98年7月、550円)
の二冊。このうち『傍らの男』については、すでに「最近読んだ本」(6月7日)で取り上げてます。『奇想遍歴』はどうやら『Contes du demi-sommeil』の翻訳のようで、昨年パリで購入してました。
///

 オークションでは、いつものK書房で、
柴田元幸編訳『どこにもない国―現代アメリ幻想小説集』(松柏社、06年6月、510円)
小沼丹『清水町先生―井伏鱒二氏のこと』(筑摩書房、92年8月、260円)
小林淳男『游神帖』(康峰会、昭和51年9月、310円)→これは作者名も知らない本ですが、タイトルが面白そうだったのと、著者名を検索して戦前の言語学者のようでしたので買ってみました。やはり自分の眼で確かめてから買わないとだいたいが失敗します。
///

 最近お世話になっているOさんから、
ヴィクトル・ユゴー江間俊雄譯『ノオトルダムドゥパリ』前篇・後編(春陽堂、前篇大正14年11月・後編昭和2年3月、二冊で500円)→江間俊雄はロオデンバッハ『死の都ブリゥジュ』(春陽堂世界名作文庫)の訳者。情感の滲み出た味わい深い訳文だったことを思い出して。
「季刊 森 創刊2号 夭折作家特集」(森開社、1976年5月、500円)→ベルトランやモーリス・ド・ゲラン、ラフォルグ、平井功などの名前を見て買いましたが、平井功はすでに所持済みの単行本(須永朝彦『硝子の繭』)に収録されていることが分かりがっくり。しかし新たに千田光という悪夢にまみれたような詩を書く詩人を知ることができました。ちなみにこの人の詩は創元文庫の『日本詩人全集 第六巻―昭和篇(1)』に7篇が収められています。
///

 その他、
横光利一『歐洲紀行』(創元社昭和12年4月、240円)