:下鴨納涼古本まつり報告

 遅ればせながら初日の11日に行った下鴨古本まつりの報告です。9時半に会場に着き、ぶらぶらした後、例年収穫のあるK文庫の前で待機しました。それぞれお目当ての店があるようで、私の古本仲間はS堂の前で待機。
 
 さっそく、K文庫で下記二冊をゲット。
赤尾兜子『稚年記』(湯川書房、昭和52年10月、300円)→造りの美しい本。箱が少し汚れていたので安かったのだろう。
『鏡花集 第参巻』(春陽堂、大正5年9月、300円)→函入り美本。このシリーズは学生時代持っていたが卒業と同時に手離してしまった。

 隣のSで
田中貢太郎『怪談全集 現代篇』(改造社昭和3年9月、300円)→表紙絵は谷中安規の筈。

 その後、何処か覚えていない店で、
藤井康生『幻想劇場―フランス・バロック演劇の宇宙』(平凡社、88年2月、500円)→何度か買いそびれていたもの。

 次にS堂3冊500円コーナーで、なかなか他の2冊が見つからず、やむなく1冊200円で。
『杉山平一詩集』(土曜美術社、87年4月、200円)

 F屋書店だと思うがT書店かも知れない。
石田憲次『英文學―感銘と考察』(高島屋出版部、昭和24年2月、200円)

 昼食を挟んで午後の部は、まずRの500円均一にて、
矢島輝夫『受難曲』(母岩社、昭和48年3月、500円)
500円均一を買えば新書がおまけで1冊ついてくるとのこと。新書棚をねめまわして、古い本を手に取っていたら、傍にいた古本仲間が「そんなんはありふれてるから、新しいピカピカした本の方がいい」と言うので、選び直す。
平田達治『中欧・墓標をめぐる旅』(集英社新書、02年6月、0円)→墓標にはどこか詩情を感じさせるところがある。

 帰り際に、出口近くのA堂で、三冊500円。
虚子編『新歳時記 増訂版』(三省堂、昭和30年9月、167円)→楠本憲吉が『俳句入門』で「季題解説の美しく簡潔な文章はちょっと他にない」と推薦していたので。
芳賀徹『絵画の領分―近代日本比較文化史研究』(朝日選書、90年10月、167円)→この本も長らく買いそびれていた。
三宅理一『フランス建築事情―付・パリ建築案内図』(鹿島出版会、昭和54年11月、166円)→村松嘉津の『ヴェルサイユ春秋』を読んで触発されて。著者の若き日の留学体験記でもある。
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 で、4時頃まで居て帰途につきましたが、下鴨の割には若干買い控えた結果となりました。齢を考えると徐々にフェイドアウトしていかなくては。