:京都勧業館春の古書大即売会

 一昨日、8年ぶりに勧業館古書市へ行ってまいりました。
初日とあって開場時間の10時前に到着すると、なんと凄い長蛇の列ではありませんか。しかもテレビ局のカメラが右往左往しております。昔はこんなではなかったのに。関西では珍しく東京の古本市のような盛況振りです。

 ところが、古本の値付けが高い、学術書が多く私の好きな文芸関係や趣味本が少ない、人が多くて見にくいと三重苦の状態。何とか下記を購入。
イタロ・カルヴィーノ和田忠彦訳『パロマー』(松籟社、91年7月、500円)
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島津久基『羅生門の鬼』(平凡社東洋文庫、昭和50年3月、1000円)→先日読んだ『桃源郷ユートピア』で紹介されていた。
S・トンプソン荒木博之・石原綏代訳『民間説話―理論と展開』上/下(現代教養文庫、昭和52年4/5月、2冊で1000円)→世界の民話研究の基本文献。
平井照敏『「おくのほそ道」を読む』(講談社学術文庫、95年5月、400円)→「おくのほそ道」仏訳が紹介されていたので。
佐藤清『F.THOMPSON』(研究社英米文學評傳叢書、昭和12年1月、500円)→T文庫で比較的良い状態のこの叢書が500円で大量に出ていた。どれを持っているか確認できなかったので取りあえずこれ1冊のみ。
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北原尚彦『古本買いまくり漫遊記』(本の雑誌社、09年4月、500円)→この日は買いまくることができなかったのでせめて本の中だけでもと思い。


 古本仲間と昼食ののち、地下の百円均一本コーナーで下記をゲット。
CLAUDE FARRÈRE『Dix-sept Histoires de Marins』(PAUL OLLENDORFF、1914、100円)
 このとき、テレビのカメラがいたので避けようと移動をしましたが、なんと、夕刻我が家でテレビを見ていると、古書市のニュースが流れ、私の姿が大きくアップされ、しかも移動している私の姿を追いかけてまでばっちりと映っているではありませんか。移動したので余計に目立ってしまいました。


 京阪三条へ帰る途中、立ち寄ったN書房で下記を購入。
ジュリアン・グリーン原田武訳『私があなたなら』(青山社、昭和54年2月、1500円)→あまり見たことがない本なので少々値は張るが購入。
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土居光知譯『ブレイク詩選―「天国と地獄との結婚」その他』(新月社、昭和23年9月、1000円)


 家へ帰ってみると、オークションで入札していた下記の落札通知が入っていました。
杉谷代水譯『アラビヤンナイト』下巻(冨山房)函なし1000円
 この本は大昔松江の古本屋で上下函入で2万円で見つけ買おうかどうか迷った品(の筈)。下巻だけでも入手できたので、大満足の一日となりました。