:何だかんだとつい買ってしまう

 秋の気配とともに、古本シーズンに突入したのか、あるいは先日、本を置く場所を確保するために少し本を処分したので気が大きくなったのか、何やかやとつい買いこんでしまいました。

 まずオークションでは、長年欲しいと思いながら高くて手が出せなかった『トラークル全集』を格安で落札。1000頁以上もあり横と縦が変らないぐらいの幅です。
中村朝子訳『トラークル全集』(青土社、87年12月、1242円)
 他に、珍しいところでドイツ語の版画集。レーテルは死神の版画が有名ですが、ほかに『ニーベルンゲンの歌』の挿絵や歴史画を描いているみたいです。前の持主がヘビースモーカーのようで煙草の臭いが染みついているのが難。
JOSEF PONTEN『ALFRED RETHEL』(DEUTSCHE VERLAGS=ANSTALT、1921、1200円)
 もう一冊。
菅谷規矩雄『詩とメタファ』(思潮社、83年7月、500円)
///

 ネットでは、日本の古本屋より下記。オークションで競り負けた後、ネットを調べて、入札した価格よりも安く出ていたのですぐ購入したもの。
西條八十『観賞評釋 愛吟詩百篇』(交蘭社、昭和3年11月、1000円)
アマゾンで。分身がテーマの作品のリストがある。
一柳廣孝/吉田司雄編著「幻想文学、近代の魔界へ」(青弓社、06年5月、1500円)

 お店では、大阪で人間ドックの帰り、堺筋本町の天牛書店にて。
新倉俊一『ジュルダン大通り7番地―パリ日本館の窓から』(三修社、1986年、734円)
毬矢まりえ『ひとつぶの宇宙―俳句と西洋芸術』(本阿弥書店、15年1月、734円)
///

 実はこの時、天神橋筋の古本屋にも寄って、矢野書房で下記の本を見つけましたが、躊躇して買いませんでした。家に帰ってから気になったので、別の日、大阪での飲み会の途上立ち寄って買い直しました。
堀口大學譯『ポオル フオル詩抄』(第一書房昭和9年2月、2000円)
 その勢いで、堺筋本町の天牛書店へも寄り、300円均一だったのでたくさん買い込む。
伊藤海彦『旋律と風景』(国文社、昭和57年7月、324円)→長年探していた本。
石原吉郎『満月をしも』(思潮社、78年2月、324円)→最後の詩集。凝縮された詩句は健在。
吉田一穂『海の聖母』(ほるぷ、昭和58年8月、324円)
『世界名詩集大成 フランスⅡ』(平凡社、昭和34年7月、324円)→覚悟のW買い
///

 この日は最後に難波の天地書房で下記。
ヴィリ・ザイデル垂野創一郎訳『世界最古のもの』(沖積舎、15年4月、972円)アルフレート・クビーン挿画