:新年東京古書市めぐり

 会社OBの新年会にかこつけて東京へ行き、3つの古書市を渡り歩いてきました。まず東京古書会館の和洋会。ここしばらく探していた下記の本が収穫。
柳澤健譯『現代仏蘭西詩集』(新潮社、大正13年6月、2000円)→アンリ・ド・レニエポール・フォールアルベール・サマンの詩を収める。古風な詩句はなかなか魅力的。

 他は、よく知らない人の本ばかり。パラパラっとめくって面白そうだったので。
芳賀檀『背徳者の花束』(五月書房、昭和51年9月、300円?)→350部限定。観念的抒情詩か。
馬淵庚介『古都蘭燈』(編集工房ノア、99年9月、300円?)→京都弁がうまく使われている散文と詩。
高木市之助『湖畔―ワーズワースの詩蹟を訪ねて』(平凡社昭和32年5月、1000円)→これは判型が変わっていて、紙質の感じがよかったので。後で調べると国文学者のようだ。

 ついでに神田古書街をぶらぶらして。まず大島書店店頭にて。ここではいつも何か買います。
René Char『Fureur et mystère』(Gallimard、76年9月、100円)

 次に田村書店2階。
FERNAND GREGH『Couleur de la vie』(FLAMMARION、23年、2000円)
CLAUDE FARRÈRE『L’Homme qui assassina』(PAUL OLLENDORFF、発行年不詳、700円)
Henri de Régnier『La pécheresse』(MERCURE DE FRANCE、59年10月、1000円)
Henri de Régnier『La double maîtresse』(MERCURE DE FRANCE、59年10月、900円)
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 翌日は、朝から五反田の南部古書会館。1F土間にて。
吉田加南子『仕事』(詩学社、82年11月、200円?)→デュブーシェを訳している人。短詩型を実践されている。
吉田加南子『星飼い』(思潮社、86年7月、200円?)
渡辺勝『比較俳句論―日本とドイツ』(角川書店、97年9月、500円)
壽岳文章『書物の世界』(出版ニュース社、73年8月、100円)
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 2Fでも格安本のみ。
小山田義文『ゴヤ幻想―「黒い絵」の謎』(三元社、02年3月、300円?)→他の画家などにも言及しながら広い視野から論じていそう。
レイナルド・アーン小松耕輔譯『音楽講話』(春秋社、昭和6年11月、300円?)→音楽に対する考え方がうかがえるかと。

 午後からは、高円寺の西部古書会館。ここは館内にも格安本がたくさんありました。さすが東京は厚みが違う。
ウォルター・デ・ラ・メア脇明子訳『まぼろしの顔』(牧神社、76年12月、200円)→函なしカバーなし
関野準一郎『版画を築いた人々―自伝的日本近代版画史』(美術出版社、76年4月、150円)→W買い、初版と体裁が違うので間違えた。
恋田知子『異界へいざなう女―絵巻・奈良絵本をひもとく』(平凡社、17年4月、450円)
濱田青陵『百済観音』(平凡社、昭和48年7月、300円)
新倉俊一他著『改訂版フランス語ハンドブック』(白水社、00年7月、1000円)→今頃こんなものを買ってていいかなとも思う。
小林正『フランス語の話し方』(大修館書店、84年5月、100円?)

 その後、恒例の都丸書店で。
財部鳥子『猫柳祭―犀星の満州』(書肆山田、11年8月、300円)

 大阪では、コンサートのついでに、大阪古書会館へ。
宇佐美斉編『フランス・ロマン主義と現代』(筑摩書房、91年3月、300円)
仏蘭西映画名作選 第二集 にんじん 別れの曲』(平原社、昭和27年10月、300円)
堀口大學『ヴェルレエヌ研究』(昭森社、昭和23年11月、500円)
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 オークションでは、下記一冊のみ。
島田謹二『華麗島文学志―日本詩人の台湾体験』(明治書院、平成7年6月、3400円)